2009-10-09

2009/09/28 (月) 通院記録1 総コレステロール急上昇

 前回から3週間の体調は、血圧上が90台、下が60台で変化なく、体温も安定している。毎日の体調は前回とほぼ変わらず、のど・頸・背・腰・腕・肘・手首等の痛み、痰(sputum)が出る、ムカムカする、だるい・しんどい等と不眠(sleeplessness)傾向である。問題の右手のこわばり(stiffen)は、ステロイド(steroid)のプレドニン(Predonine)を朝5mg+夜5mg服用開始してから計5週間経ち、かなり改善しており、起床時以外はグーッと握り込む事も出来、痺れ(numbness)も指先に少々感じる程度になっている。マッサージ(massage)をする等、右指に負担を掛けると痺れは増加するが、もう日常生活の不便は感じなくなっている。こむら返り(twist、leg cramp)の回数は少し減少した様に思うが、3回に1回はきついこむら返りが起こる傾向がある。その他としては、むせる・嚥下(deglutition)違和感・右耳ボー・頭痛(headache)・筋肉痛(myalgia)が時々ある。そういえば久々に大きな膿栓(plug of pus)が出てきた。この頃は新型インフルエンザ(A H1/N1 influenza)対策で、以前よりもまめにイソジン(Isodine)でうがい(gargle)しているのに、なかなか完治はしないみたいだ。それにしても、最近、頸や背中のだるく痛い日が多く、書きたくはないが辛い。

 診察では、右手の具合がプレドニン服用で更に改善した事を、いつもの様に私の体調をPCカルテに入力されながら、ほっと安堵の表情で先生は訊いて下さる。さて、本日の血液検査の結果。このプレドニンの影響で、前回久しぶりに基準値迄下がったと思われるGOT/ASTとGPT/ALTの値は、今回も基準値ど真ん中。細かく見るのなら、前回よりも更に少し下がっていて、正常値を維持している。それに反し、T-cho(総コレステロール:cholesterol)値が急上昇しているのに先生が驚かれ、過去の記録をPC画面で調べ始められた。

 一般にT-cho高値で脳梗塞(cerebral infarction)・心筋梗塞(myocardial infarction)の危険性が増すという。一体どれ位の値になったのだろうと、印刷して貰った紙を見てみると、前回は264(高値、基準値:140-220mg/dl)で、今回は324である。今迄300台は余り記憶に無いので、324というのはどの程度高いのかを訊いてみると、通常なら治療が必要な位の値だと言われる。先生はPCに出てきた結果を見て、「2006年の9月末から10月頃にもこの位の値になった事がありますね。でも、この検査を余りしてなかったみたいで、これより前の結果が殆んどありませんね……」と言われる。

 この2006年9~10月というのは、ひどい肺炎(pneumonia)を起こした為、あと一回で最後のクール(Kur; course)となる筈だった化学療法(chemotherapy)も中止して養生していた時期で、骨髄移植(bone marrow transplantation;BMT)を間近に控えていた頃だ。PC画面の記録はその後ぽつぽつとあるが、だいたい基準値上限付近が多い様だった。

 話をちょっと脱線するが、入院していた時、血液腫瘍内科の先生はT-cho検査に余り関心が無さそうと感じた事がある。入院中、週3日はあった血液検査でその結果を毎日眺めていたのだが、どうして通常の健康診断では入っているT-choが検査項目に無いのかと、先生に訊いた事があり、それで一度入れて貰った事があった。確かその結果に大した異常は無かった(或いは正常値だった)せいか、次の検査項目からまた削除されていた様に記憶している。多分、この肺炎を起こす前にちょっとだけある記録は、私がお願いして入れて貰った時のものではないかと思う。そんな事があったので、きっと血液の病気に、T-choは重要な項目で無いから、先生は検査項目に入れないのだと思った事がある。

 その他にも、退院後も私がお願いする迄、検査項目には無かったし、その時の結果がほぼ基準値であったのを確かめられると、いつの間にか検査項目から外されてしまい、毎回は検査されなかった。最近はずっとT-choが検査項目に入っているが、これも私が、一度検査に入れて下さいとお願いしたのがきっかけで、今年2月から1年ぶりに検査項目に復活した位だ。若干基準値より高めの値が続いているせいなのか、今回は削除される事無く、検査項目の常連になっている。

 ところで、どうやら自分は遺伝的(?)に、T-choが高い傾向にあるのでは、と考えている。というのは、父の方の値は良く知らないが、母はT-choが高かったと聞いており、両親ともに脳梗塞で亡くしているからだ。但し、母は善玉と言われるHDLコレステロール(HDL cholesterol;high-density lipoprotein cholesterol:高密度リポ蛋白コレステロール)が異常に高かった。なんでも、T-choが高くても、それを打ち消してしまう程、HDLコレステロール値が高かった為、経過観察だけで、特にT-choに対する治療は無かったという。残念ながら、自分はその体質を遺伝はしなかった様で、HDLはごく平均の基準値内。その状態でT-choが高いと、やはり問題になる様だ。

 例えば、自分はかつて、T-choが高いと、掛かり付けのお医者さんに言われた事があった(276だった)。その為しばらくの間、食事にもかなり気を付けて生活をした時期がある。自分は特別脂っこいものを好んで多く摂っているという訳でも太っているという訳でもなく、野菜類は結構摂っている方だと思っていたのだが、この時は極端な位にお野菜中心の生活を試みた。その結果、T-choは下がったのだが、下がったと言っても基準値上限付近が限度で、それ以上はなかなか下がらなかった。その後は通常の食生活に戻したが、白血病(leukemia)で緊急入院する前迄は、年に1回行なわれる健康診断で、総コレステロールがいつも基準値上限かそれを少し超えている事の方が多かった。なので、自分はきっと、人と同じ食事をしていても、T-choがすぐに高くなる傾向がある体質なのだと思っている。

 話を戻すが、そんな体質をザッと先生にお話しし、プレドニンの副作用(side effect)の一つ(T-choが上昇するという副作用)に敏感に反応している可能性があるかもしれないと伝えてみる。検査の値が少々高い、というのは見慣れていたが、今回は、先生曰く、治療を考えた方がいいレベル。先生はどうされるのかな、と待っていると、結局、次回迄様子を見る事になった。心配無いのかと訊いてみると、通常長期にわたって高値だと心筋梗塞等の危険性が増すが、今回の上昇はプレドニンの副作用で上昇したばかり(要するにまだ短期間)と考えられるので、急にどうこうなる心配は無い、と説明される。

 コレステロールを下げる対策として、何か食事で気を付ける事はあるかと訊いてみると、肉類を避けるとの事。絶対的食事量が昔より減っているので、そんなに肉類を食べている気はしないのだが、ステロイド服用中はもっと減らした方がいいのかもしれない。野菜ももっと多く摂る方がいいのか、との質問には、それに越した事は無いが、という程度の返事が返ってきた。

 アミラーゼ(amylase:AMY)もまた前回より上昇しているので、ちょっと先生にその事を言ってみると、以前の詳しい検査で、自分の場合は膵臓(pancreas)ではなく唾液(salivary gland)由来のAMY上昇と思われるので、これ位は大丈夫と考えておられるらしい。
※ブログ内、関連記事『2008/02/27 (水) アミラーゼの検査結果』、『2008/03/24 (月) 通院記録 アミラーゼの結果の見方

 前回の血液検査で、Neutrophil(好中球)とLymphocyte(リンパ球)の数値が大きく変動していた事について訊く。血球数についてはこのブログに載せていなかったが、8/24に白血球数(WBC;white blood cell)が5,200個、Neutrophilが47%、Lymphocyteが40%だったのに対し、9/7の検査ではWBCが7,200、Neutrophilが79%(高)、Lymphocyte(リンパ球)が20%(低)と、Neutrophilが急増していた。そして今日(9/28)はWBCが9,000個、Neutrophilが79%(高)、Lymphocyteが15%(低)と更にその差が開いている。これに対し「プレドニンを飲むとこういう傾向(好中球が増加する傾向)が現れる」と先生。またWBCが基準値上限の9,000迄増加している点も、Neutrophilの増加の結果、相対的にWBC数も増えるので、そのせいだろうとの事。WBCが9,000なんて、退院後初めてである。なんだかプレドニンって凄い。

 前回からパリエット錠(Pariet)を飲み始めたが、ムカムカするのが治まらないと話すと、パリエット錠は胃薬で、むかつきを抑える効果は無いとの事。

 パリエットにプレドニンと、最近服用薬が増えたのだが、手のこわばりに改善がみられた事から、プレドニンをいつから減らそうかと先生。私には見当も付かないので、先生にお任せするしかない。結局現状のまま次まで様子を見る事になる。

 先生から、ロキソニン(Loxonin)を相変わらず1日3錠服用しているかと訊かれる。今度はこれを減薬しようと思われての質問かもしれない。私は手帳の記録を見ながら、9/10-12の3日間は全く飲まずに我慢して、発熱(pyrexia、fever)していない事を確認したが、その間、体が痛くて堪らなかった事、それ以外の日は飲んでいる事を伝える。先生は更に「お仕事はどうですか」と訊かれる。社会復帰のリハビリ(rehabilitation)の事だ。私は、正直な所、最近かなり辛く感じているが、先週のまとまった連休(シルバーウィーク)のお蔭で、久々にゆっくり休めた気がすると伝えると、ロキソニンも減薬されなかった。

 これでは薬を減らせないとばかりに、次に先生は、ウルソ錠(Urso)を中止にしようかと言われる。これは最近減薬したばかりだ。GOTとGPTが基準値になったから中止にしようと言われたのかもしれないのだが、今回γ-GTPが少し上昇してしまっている。γ-GTPは飲酒にも敏感に反応して上昇する性質があるからなのか、先生は、「お酒は?」と訊かれる。前回の通院日(9/7)と母の命日の9/11にたっぷり飲んだと報告すると、「今日も飲むんでしょうね…」と先生。「はい、毎回診察日が来るのを、ある意味、楽しみにしてますので」と答える(以前から、通院日を勝手にお酒解禁デーにしている事を先生に話している)。先生は「困ったなぁ~…」と微かに呟かれるだけで、それ以上は何も言われない。飲酒回数を抑えているからなのか、それともGOTとGPTの値がステロイド効果とは言え安定しているからなのか…… 先生、思案されるが、結局これも減薬せず、お薬に変更無しで、現状維持となる。

 最後に、T-choの過去の検査値を調べたせいなのか、「もう移植から3年近く経つんですか… 無事経過してますね」と先生。「はい、5年は大丈夫と思ってますので」と自分。5年……、これは入院後間もない頃に漠然と感じた事なので、何の根拠もない事なのだが、つい、本音が口を衝いて出てしまう。「5年なんて……、ずっと大丈夫ですよ」と先生はやさしい。

 自分は先生の「大丈夫」という言葉につい反応して、「この大丈夫な時期に自分のリンパ球保存を出来ませんかね?」と、かつて先生が否定的だった話を掘り起こして話してみる。万が一再発(recidivation)した時の、緊急的かつ有効な治療法の一つに、ドナー(donor:提供者)のリンパ球を輸血して、患者の体の中で再発した白血病細胞(leukemia cell)をやっつけさせるという方法(*)があるのだが、予め採集しておいて冷凍保存も出来るそうだ。もうドナーに迷惑を掛けたくない自分としては、ドナーの血液型になっている現在の自分自身のリンパ球を元気なうちに採取して貰って、その時に備えて保存しておきたいと願っている。
*ドナーリンパ球輸注療法(DLI:donor lymphocyte infusion)

 しかし、先生の説明では、私の体内で作られているドナー由来の血球は、ドナーと全く同じ条件では無いので(つまりドナーの体とは全く別人の私の体内で作られているという事)、弱ってしまっている可能性があるし、再発した場合は、その私の体内で作られているリンパ球が白血病細胞に負けてしまったと思われるので、自分自身のリンパ球を輸血しても、それと闘う力が無いと考えられる、と言われる。だからこそ、その時の治療には、ドナーの元気の良いリンパ球が必要なのだそうだ。

 前もそんな説明をして貰ったと思う。この件について特に理解力が良くない自分は、だからこそ、再発していない元気な時に自身のリンパ球を採取しておいたら、リンパ球も活きのいい元気なリンパ球で、闘う力があるのではと考えてしまうので、どうしても、何度も先生に訊いてしまう…… 先生に、参考迄にリンパ球はどれ位冷凍保存出来るかと、また訊いてみると、保存は例えば半年、1年と、時間が経過するにつれ、その(保存血のリンパ球の)力も弱ってくるとの説明が返ってくる。再発に備え、自分のリンパ球採取保存という考え、ドナーリンパ球輸注での治療を実施する前に、ダメもとで試すという考えは、お医者さんにはあり得ない選択なのだろうか? 患者の命を守る為にそういう選択は出来ないといった様な回答が返ってくるのなら、自分としては、もう少し位は納得出来るのかもしれないが、自身のリンパ球保存という考え、どうしても捨てきれない。。。

いつまで経っても抜け出せないこの私の疑問、誰か分かり易く解説出来る人がありましたら、宜しくお願いしますm(_ _)m

【血液検査の結果】2009/09/28:
WBC(白血球数) 9.0(上限)、HGB(ヘモグロビン) 13.4、PLT(血小板数) 204、
Neutrophil(好中球) 79%(高) [46-62%]、Lymphocyte(リンパ球) 15%(低) [30-40%]、Monocyte(単球) 6% [4-7%]、Eosinophil(好酸球) 0(低)% [3-5%]、Basophil(好塩基球) 0% [0-1%]、
GOT(AST) 19、GPT(ALT) 16、γ-GTP 36(高)、LDH 194、AMY 150(高)、T-cho 324(高) [140-220mg/dl]、TG 173(上限) [34-173mg/dl]、Mg 2.4(高) [1.8-2.3mg/dl].

0 件のコメント:

コメントを投稿