2008-05-11

☆ネオーラル(Neoral)について

 現在のお薬の一覧を書いたついでに、これから各薬について、薬局から貰っている薬の説明と注意事項等もまとめていこうと思う。もしかして、以前書いていて重複するのがあるかもしれないが、再掲という事で、ここにまとめておく。

 先ずは、『ネオーラル カプセル(軟カプセル)』について。
 
 これは免疫抑制剤(immunosuppressant)(カルシニューリンインヒビター)で、私が知っているのは25mg(写真)と50mgの2種類で、この他に10mgというのもある様だ。1日に2回服用する場合は、12時間おき、即ち、朝9時に飲めば、夜の分は21時に服用する様に指示されている。これは血中濃度が一定に保たれる様にする為と聞いた様に思う。この薬は銀色のアルミ素材でシーリングされている。普通お薬といえば片面は透明になっていて薬がどんな形状か見る事が出来るが、これは完全遮光状態である。これを初めてアルミシートから開封して取り出した時、何とも生臭い匂いがして驚いた記憶があるが、今はもう慣れてしまった(今でも鼻を近付けると生臭い匂いがするのだが、きっと普段は、脳がその臭いを無視する様にと指令を出しているのだろう)。またカプセル(capsule)といっても良く見る形状とは違い、25mgのネオーラルの場合、ラクビーボール型の黄土色のカプセルで、[NVR 25mg]と印字されている。また、ソフトカプセルとあるが、爪を立てると少し凹む位の弾力性があり、つなぎ目は閉じている(『2008/05/08(木) 現在処方されている薬と薬価等』内の写真参照)。
※10m、25mg、50mgとそれぞれ色・形状が少しづつ違っている。
・ 10mgでは、長径:8.9mm、短径:6.7mm、質量:0.2g
・ 25mgでは、長径:14.0mm、短径:8.2mm、質量:0.4g。
・ 50mgでは、長径:21.9mm、短径:8.5mm 、質量:0.8g
※ 重量は錠剤の重さで含有量ではない。
※一般的名称はシクロスポリン製剤で、日局 シクロスポリン(cyclosporin A;CyA)を含有している。
※日局とは『日本薬局方(Japanese Pharmacopoeia)』の略で、日本国内での医薬品の品質・純度等について定めた基準で、厚生省告示。薬事法に基づく。

 次に、このネオーラル(Neoral)に添付されている説明書を転記する。
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『ネオーラルカプセルを服用される方へ』
【注意:以下の場合は必ず主治医に相談して下さい】
・ 薬を服用して発疹等が出た事がある。
・ 他に薬を服用している。(薬局で買った薬も)
・ 妊娠または授乳中である。
・ 最近予防接種を受けた、もしくは予防接種を受ける予定がある。

【服用について】
・ 服用方法:このお薬(カプセル)は、服用する直前にアルミシートから取り出して下さい。また、必ず指示に従い、コップ1杯の水またはぬるま湯と一緒に服用して下さい。
・ 服用し忘れた場合:気が付いた時に出来るだけ早く1回分を服用して下さい。但し、次に服用する時間は5時以上間隔を開けて下さい。

 絶対に2回分をまとめて1度には服用しないで下さい。
・ 併用での注意:このお薬を服用している時に、グレープフルーツジュース(※)を飲むと、この薬の作用が強く出る事が知られていますので、避けて下さい。
※一部のかんきつ類(グレープフルーツ、ブンタン、スウィーティー等)には、この薬の作用を強める成分が含まれていますので、なるべく食べる事は避けて下さい。セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)を含む健康食品と一緒に服用すると、この薬の作用が弱くなる事が知られていますので、避けて下さい。
・ 誤って多く服用した場合:すぐに主治医または薬剤師に相談して下さい。
・ 高齢者の方へ:特に指示を守って服用して下さい。
・ その他:自分の判断で服用を止めたり、この薬の代わりにサンディミュンを服用しないで下さい。

【保管上の注意】
・ 服用直前まで、薬の包装のまま保存して下さい。カプセルを包装から取り出したままにすると、カプセルが柔らかくなったり、カプセル内に含まれている成分が蒸発する事があります。
・ 車の中や、室内の高温になる場所を避けて保存して下さい。
・ 直射日光を避けて保存して下さい。
・ 湿度の高い場所を避けて保存して下さい。シートをハサミ等で切って保存する場合は、ポケット部分を切らない様に注意して下さい。
・ 小児の手の届かない場所に保管して下さい。
ノバルティス ファーマ株式会社
ネオーラル ホームページ http://www.neoral.jp/
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以上で、説明書の転記終わり。

参考1:私が主治医から訊いた話では、予防接種(protective inoculation;prophylactic inoculation;prophylactic vaccination)は、免疫抑制剤のネオーラルを飲んでいると、予防の為に注射したワクチン(vaccine)の効き目が妨げられるらしいので、免疫抑制剤服用中は予防接種を受けても効果がない、または少ないという事である。

参考2:ずっと以前に薬局で訊いたのだが、グレープフルーツ同様の作用がある果物は、スウィーティ、文旦(ぶんたん)の他にバンペイユ、ハッサク、夏ミカンだそうだ(ハッサクと夏ミカンは自信がない)。

 最後に薬局から貰った注意書き(薬局が作成したもの)等を転記する。
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【薬の作用】
臓器(腎臓・肝臓・骨髄)移植での拒絶反応を抑えたり、ベーチェット病による眼症状、乾癬等の皮膚疾患、再生不良性貧血等の貧血、腎臓の機能障害(ネフローゼ等)、重症筋無力症の症状を改善する薬です。免疫反応を抑制する事で作用を示します。

【注意事項】
・ 毛深くなる、熱感、手足の震え、吐き気、むくみ、高血糖、高血圧、歯茎が腫れる、発疹、貧血、腹痛、胃の不快感、頭痛、耳鳴り、発熱、体がだるい、肝・腎機能検査値異常等が現れる事があります。
・ この薬を服用中は感染症にかかりやすくなっています。手洗いやうがいをまめに行ない清潔に心掛けて、感染症に十分注意して下さい。
・ ワクチンの接種を受ける場合は、必ず医師または薬剤師に相談して下さい。
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 以上、久々によく目を通してみると、いつもの体調に思い当たる症状がちらほら…… 本当に、GVHD(移植片対宿主病;graft-versus-host disease)なのか、薬の副作用(side effect)なのか、見極めるのは難しいものなのだと、今更ながら感じる。

最後に、添付書類に書かれている警告、禁忌等の所を一部転記(著作権か何かが発生するのかどうか分からないので、載せていいのかどうか不安だが、お薬に添えられている注意書き等なので、載せてもいいと信じる)
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【警告】
1.臓器移植における本剤の投与は、免疫抑制療法及び移植患者の管理に精通している医師又はその指導のもとで行うこと。
2.本剤はサンディミュン(内用液又はカプセル)と生物学的に同等ではなく、バイオアベイラビリティが向上しているので、サンディミュンから本剤に切り換える際には、シクロスポリンの血中濃度(AUC、Cmax)の上昇による副作用の発現に注意すること。特に、高用量での切り換え時には、サンディミュンの投与量を上回らないようにするなど、注意すること。なお、サンディミュンから本剤への切り換えは、十分なサンディミュン使用経験を持つ専門医のもとで行うこと。一方、本剤からサンディミュンへの切り換えについては、シクロスポリンの血中濃度が低下することがあるので、原則として切り換えを行わないこと。特に移植患者では、用量不足によって拒絶反応が発現するおそれがある。

【禁忌(次の患者には投与しないこと)】
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.妊婦、妊娠している可能性のある婦人又は授乳婦
3.タクロリムス(外用剤を除く)、ピタバスタチン、ロスバスタチン、ボセンタンを投与中の患者

【原則禁忌(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)】
神経ベーチェット病の患者〔神経ベーチェット病症状の悪化が報告されている。〕
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以上。

※ 追記事項(080826): ミコシスト(Mycosyst)(次項参照)を併用すると、ネオーラルの様なシクロスポリン製剤の血中濃度を上昇させるという報告が、ミコシストの注意事項の中にある。

【備考】
国際誕生年月:1993年2月。
・ 販売開始年月:2000年5月。
・ 製造販売:ノバルティス ファーマ株式会社

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