2009-02-27

2009年02月16日(月) 通院記録

 この3週間の体調は、血圧は全体に低め(高い方、即ち収縮期の血圧は76~81又は83~91にピークが、低い方、即ち拡張期も47~52又は54~60にピークがある)で、血圧の上が80未満、下が50未満と、最近かなり低血圧(hypotension)の傾向がある。頸・指関節・腰等の関節痛(arthralgia)、のどの痛みは相変わらずずっと続いている。こむら返り(twist、leg cramp)もほぼ毎日、うち半数以上はかなりきつく何度も起こる。軽い頭痛(headache)の起こる日が少し多く、鼻の奥がごく軽く詰まったり絡んだ様な感じもしばしば。

 奇妙なめまい(vertigo;dizziness;giddiness)については前回等に記述したが、寝る時に自分の心音が少し早くドキドキ鳴っている音が気になって、なかなか寝付けない日も多かった。どうやら復職の時期が近付いてきたらしいという事に対して、ちょっと不安で緊張しているのかもしれない。自分は精神的な事に弱い。。。 変なめまいの原因は、もしかしたら、この精神的な要因か、低血圧気味のせいか、とも考えているのだが…。

 その他には、嚥下時の違和感やむせる事、及び膿栓(Tonsillolith;tonsillar crypt)の出てくる事が殆んど無くなってきた。毎日のうがい(gargle)効果かもしれない。以上、おおむねいつもの通りである。

 さて、午前中に耳鼻咽喉科でのめまいの検査・診察を終え、午後は主治医の診察である。まず、前回の診察時にまだ結果出ていなかった血液検査のうちの、免疫グロブリン(immunoglobulin:Ig)の、Ig-Gの値が基準値[826~1840]よりやや高かった事について先生に訊いてみる。また例の如く、この程度の上昇は気にしなくて良いと言われるのかもと思っていたのだが、先生はこのIg-Gの上昇に関しては気になられたそうで、「今、蛋白の分画検査も追加で出しました」と言われる。

 入院以来、免疫グロブリン関係(Ig-A、Ig-G、Ig-M)は調べるとどれも基準値未満が続いていたが、退院後は最初にIg-Mが、次にIg-Gが基準値に達していた。Ig-Aも少し増えたのだが、未だ基準値に達しておらず、低値安定している感じである。Ig-Mは基準値内で安定しているが、Ig-Gに関してだけ見ると、ゆっくりとではあったが、順調に増えていき(?)、前回(1/26)の検査でついに基準値を超えてしまったのである。
※ 時系列のグラフにすると、Ig-Gは右肩上がりでずっと上昇し続けているグラフになる。
※ この免疫グロブリンの検査は毎回出来る検査ではなく、1ヶ月に1度に制限されており、かつ無意味に(無駄に)毎月検査項目に入れる事のない様にと注意を促されている検査であると、かつて先生が言われておられた。この検査は高いそうで、医療費関係か何か、多分、病院の運営上の方針なのであろう。

 さて、先生が言われた『蛋白分画(protein demarcation)』という聞き慣れない言葉について、どんな検査なのかを訊いてみた。「追加で検査を出した」と言っておられたので、本日採血分の残りで検査を追加された血液検査なのだという事は分かったが、Ig-Gが高い時に追加で調べる検査って、一体何なんだろう? 先生は確か、Ig-Gがクローン性なのかどうかを調べるものと言われた様に思うが、さっぱり分からない。要するに今回のIg-G上昇の原因が悪い物かどうかを判断する為のものらしい(これで腫瘍性か否か等が分かるらしい)。そしてこの検査には数日かかる事から、結果は次回という事となる。
※腫瘍はtumor、新生物はneoplasm、new growthと書くが、どちらも同じ意味。

 血液検査結果を見ながら、「今回もアミラーゼ(AMY)の結果が少し高いですが…?」と訊いてみると、これは気にしなくても大丈夫、との事。丁度1年前になるが、その前頃からアミラーゼ(amylase:AMY)微上昇が始まっていて、172になったが大丈夫なのかを訊いてみた時、先生がAMYアイソザイム(isozyme)の検査というものを追加で調べられた事がある(AMY上昇の原因が唾液腺由来か膵臓由来か、そのどちらが多いかの判断をする検査)。その結果、AMYが上昇しているが、比率は正常で、唾液腺由来の方が多いと分かって以降、160前後の値でも、大して心配はしておられないらしい。それ以降はというと、基準値内に治まる事が殆んど無く、基準値上限より多い、130~165位の間をうろうろしているが、私が敢えて先生に訊いてみない限りは、アミラーゼについて言及される事は無く、たまに訊いてみても、余り問題にされていない(※これはあくまでも私の場合の事である)。まあ、それよりもいつも肝機能(liver function)検査値の方が問題であったからかもしれないが…。

 いつもそんな感じなものだから、今回のIg-Gの上昇は許容範囲かもしれないと思ってしまったのだが、そう簡単に考えてはいけないらしい。やはり総合的に検査結果を見るなんて、素人には難しい。当然と言えば当然の事なのだが、先生はそれまでにない動きをする検査結果に対しては、詳しく検査して確認して下さっているのだと、今これを書いてみていて、感じた次第だ。

 肝機能検査値は順調に下がって、殆んど基準値に近付いてきているので、今回も良しとしよう。

【血液検査の結果】2009/02/16:
WBC(白血球数) 4.6、HGB(ヘモグロビン) 11.8、PLT(血小板数) 168、
GOT(AST) 44(高)、GPT(ALT) 40(高)、γ-GTP 33(高)、LDH 210、AMY 160(高)、T-cho 235(高) [140-220mg/dl]、TG 115 [34-173mg/dl]、
ちなみに前回(1/26)の免疫グロブリンの検査結果は、Ig-A 70.8 (低い) [93-426]、Ig-G 1868(高い) [826-1840]、 Ig-M 78.6 (基準値) [54-333]。
【後日入手した蛋白分画の結果】
ALB分画(画像アリ) 61।3%、α1分画 2।4%、α2分画 6।4%、β分画 6.6%、γ分画 23.3%、A/G比 1.6 ※これら分画の基準値はまだ知らない。

2009-02-24

2009年02月16日(月) 通院記録 耳鼻咽喉科 めまいの検査について

 めまい専門のTU先生の診察を受ける前に、聴力検査(audiometry)というものがあった。

 検査は別室で行われた。検査室の奥には防音設備の整った小部屋があり、そこにはベッドと机と椅子があり、机上にはヘッドホンとコードにつながった押しボタン等が置いてあり、小部屋自体の天井灯は消してあるのか、薄暗かった。但し、小部屋内の机側の壁が一部ガラスになっている為、それを挟んで向かい側に検査員の机等があるのが見える様になっており、検査員側の部屋の光(通常の明るさ)がさし込むので、真っ暗という訳ではなく、閉塞感も無かった。

 その小部屋の机の前に座る様に指示され、ヘッドホンを付けられた。検査方法は、先ずヘッドホンから『プップップッ』といった感じの音を流すので、聞こえている間は押しボタンを押し続け、聞こえなくなったらボタンを押さない、というのを繰り返しますという説明を受けた。検査員はその小部屋から出てドアを閉めたので、ただでさえ静かな検査室だったのが、更に静かに感じられ、ヘッドホンを付けられた自分の耳から自身の脈がドクンドクンと聞こえる程であった。

 検査は右耳から始められたが、プップップッという音が次第に小さくなっていき、『な~んだ、簡単な検査やな…』と気を抜いていたらすぐに今度は同じ音が次第に大きく聞こえだし、慌ててボタンを押し直し、音が途切れるまで押し続けた。『そうか、先ずは大きな音から小さくしていき、その後は小さい音から大きくしていくんだな』と分かったので、次は小さい音から大きくなる時に、聞き逃さない様にと緊張すると、ヘッドホンをされた耳の、ドクンドクンという自身の脈の音が気になり出し、またまた焦ってしまった。良く分からないうちに検査は進んでいったが、一つの音が終わると、音色が変わってまた同じ検査が始まる(だんだん低い音になっていった)。合計7種類繰り返された後、今度は左耳で同様の検査が行われた。
※7種類の音というのは正確に書くのなら、周波数の違いの様で、あとで貰った検査結果表を見ると、125、250、500、1,000、2,000、4,000、8,000 Hz[ヘルツ]の7種類が書いてあった。こちらは左右の耳の鼓膜からの聴力検査で、気導聴力(air-conduction audiometry)というらしく、鼓膜からの聞こえ方を検査している。

 それが終わると、一旦検査員さんが入ってきて、「大丈夫でしたか」と声掛けられ、あともう少しだけ検査しますと言って、ヘッドホンをしたままの状態で、額の真ん中にも検出装置らしきを小さな丸いものを付け加えられ、またドアを閉めて外へ出て行かれた。今度は神経の検査なのだという。検査自体は先ほどと同様で、「ぷっぷっぷ」という音が聞こえている間はボタンを押し続けるというもので、5種類ほどで終わった。
※こちらは250、500、1,000、2,000、4,000Hzの5種類で、骨導聴力(bone conduction audiometry)という類の検査らしく、頭骨の振動によって聞こえる音の検査。気導聴力と違い鼓膜等は関係していない聴力だという。
※気導聴力のみに異常がある場合は、感音難聴(sensorineural hearing loss)、気導・骨導の両方の聴力に異常がある場合は伝音難聴(conduction hearing loss)というらしい。後者の場合は、内耳の他、中枢神経系にも問題がある可能性がある。


 ちなみに、周波数[Hz]の数字が小さいほど聞こえてくる音程は低音、大きいほど高音である。自分の検査の時は、聞こえてきた音から察するに、高音から順に低音域へと検査が移っていったのだと思う。

 引き続き、TU先生の診察室へ行った。一通りの問診(inquiry)が終わると、先ほどの検査結果の表(写真)を見ながら、更に問診が続き、どんな感じのめまいだったのかや、一度きりでもう起こっていないのか等を訊かれた(どんなめまいだったかは1つ前のブログ『2009年02月16日(月) めまいについて』参照)。そして検査結果(写真)を指し示しながら説明等を始められた。

 その結果のグラフの見方は、○印が右耳の聴力、×印が左耳の聴力、□印が骨導聴力。縦軸が聴力レベル[dB]で、-20 から +130の目盛りが降順に、横軸は検査した周波数[Hz]で、125~8,000が昇順に並んでいる。聴力レベルの基準値は全周波数において0dBになっている。つまり0のライン横一直線が基準ライン、グラフがその線より下になるにつれ、基準値よりは聞こえが悪いという結果になるそうだ。
※いくつかネットでグラフを見たが、概して、骨導聴力の方が気導聴力より良い様だ。
※その他、詳しくは本文末【聴力について】参照。

 先生は、私の主訴(chief complaint)や検査結果から病名を考えておられる様だったが、良く分からないみたいで、「メニエール病なら、もっと右上がりのグラフになるのですが…」と言われる。つまり低周波数になる(125Hzに近い)ほど聴力レベル(デシベル[dB])の数字が大きくなり、高周波数(8,000Hz)に近付くにつれ、聴力レベルの数字も小さくなるという事だ。メニエール病(Meniere disease、Meniere syndrome)というのは以前手に入れた『めまいについて』のパンフレットの中にあって、名前だけは知ってはいたが、聴力検査でグラフが右上がりになるという特徴があるらしい。自分のグラフを見るとやや右上がりかな、という程度。しかし、どこまでが許容範囲(正常範囲)なのかが分からない。それに基準値と言われた0dBラインよりグラフが下なので、どれ位で難聴と言われるレベルなのかを訊いてみると、50dBより大きな数字なのだといわれ、少し安心した。

 先生は更に、脳血管性だと片側の耳に異常が出たりするのだが、それもはっきりと現われているという訳ではない、と言われ、めまいがあって、この様な検査結果の人の場合には念の為に脳のCTスキャン検査を勧めているとの事。それはつまりCT(computed tomography:コンピュータ断層撮影)で脳梗塞(cerebral infarction)の有無を調べるという事なのかと訊くと、そうなのだという。私の両親は2人とも脳梗塞を起こしているという事と、自分は検査した事が無いが隠れ脳梗塞があると思うので、診断が深刻という訳ではないのなら敢えて検査を受けたくないなあ、という気持ちがある事を先生に話した。先生はカルテにそれらを書き込みながら、一応、予約出来る日を調べて下さったが、2月は殆んど満杯で、3月には全く予約が取れない状態であった。あの変なめまいは、頻繁に起こるという訳でなく、検査結果も明らかに異常という訳でもなく、一方で私自身が3月から少し忙しくなる可能性がある為、再度そのめまいが起こる様だったら、その時改めてCT検査も考えてみる、というのでいいかと訊いてみたところ、それでいいでしょうという事になった。


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 さて、ここで聴力について調べた事をまとめておこうと思う。

☆~~~★~~【聴力について】~~★~~~☆
 先にも書いたが、基準値は0という。昔から耳は良い方だと思っていたので、基準値ライン(0dB)より下にある検査結果のグラフを見せられた時、内心ショックであった。「自分は耳が普通より悪いのですか」と訊いてみたが、そうではなく普通の範囲だと言われたが、どうもこのグラフの見方が良く分からない。貰ったグラフでの聴力レベルは-20~130[dB]まで数字が書いてあり、0が基準と言われてもピンとこない。『本当は、人より聞こえが悪いのだろうか? それとも老化…?!! それなら私の年齢での平均はどれ位?』疑問ばかり浮かび、どうも納得がいかなかったので、帰った後ネットで色々と調べてみたが、検索の仕方が悪いのか、どうも私が知りたい情報がなかなか得られなかった。やっと幾つか見つけた情報をまとめてみると、次の様になる。

 基準値が0dB(デシベル:decibel)というのは、健聴者が聞こえる最小の可聴値であり、15~19歳の検査結果が基準になっているみたいだ。ここに出てくるデシベル[dB]という単位は、《ある基準値を決めて、それに対する比率を表す時に使われる単位の事》なのだそうだ。その為、0dBと表示されてはいるが、実際は音が出ている状態で、非常によく聞こえる人では-10dBとか-20dB という、ごく小さな微かな音も聞こえるという結果が出る。自分はここの所が良く分からなかったので、理解しきれなかったのだと思う。

 つまり、-20dBに近い程、出力される音の量が小さく(弱い音)、数字が大きくなるにつれ、音の量が大きくなる(強い音)という事になる。例えるのならば周波数(Hz)が違うと「ドレミファ…」に当たる音程が違ってくるのに対し、デシベル(dB)はテレビ等の音の大きさを変えるボリュームに当たると考えると良さそうである。

 また、0dBを健聴者と同じレベルという事で1倍とするのだそうだが、それ以外のレベルは、聴力レベルの値を掛け算しているのではないらしい。デシベルがある基準値に対する比率を表している為、例えば、聴力レベルの検査値が、6、10、20、30、40、50、60、80dBと増えていくにつれ、健聴者レベル(0dBを1倍とする)と比べて順に約2倍、3倍、10倍、30倍、100倍、300倍、1,000倍、10,000倍となるそうだ。

☆~~~★~~~☆
 次に、どれ位が許容範囲(正常値)となるのであろうか? 

 世界保健機構(WHO)による分類というのも見つけたので、参考までに書き留めておくと、●軽度難聴:26~40dB  ●中等度難聴:41~55dB  ●準重度難聴:56~70dB  ●重度難聴:71~90dB  ●最重度難聴:91dB以上となる。

 この世界保健機構(WHO)の基準に対して、日本でははっきりとした基準がないみたいだ。目安として30dB以下(この数値より小さい数値)ならば正常範囲、今日の先生の説明を採用すると、50dBデシベル以上(この数値より大きい数値)なら、難聴と考えて良さそうだ。ちなみに、聴力レベルが70dB以上から身体障害者手帳が交付されるらしい。

 今日の聴力検査は7つの周波数(125、250、500、1,000、2,000、4,000、8,000Hz)で行われたが、検査結果の中に平均聴力レベルという欄もあり、左右の耳の結果が書いてあった。今回は特に異常とも言われなかったので、熱心には調べなかったが、計算式を1つだけ見つけたので、参考迄に書いておく。

 『平均聴力レベル』の計算式は以下の通り。
・ 500Hzの結果 = A [dB]、
・ 1,000Hzの結果 = B [dB]、
・ 2,000Hzの結果 = C [dB] と置くと、
【平均聴力レベル(4分法)】= ( A + 2B + C ) ÷ 4

※通常行われる聴力検査では、1,000Hzと4,000Hzの2種類のみである。
※【平均聴力レベル(4分法)】の計算式をもとに、自分の検査結果の数字から推察すると、仮に4,000Hzの結果をD [dB]と置くと、
【平均聴力レベル(3分法)】= ( A + B + C ) ÷ 3
【平均聴力レベル(6分法)】= ( A +2B +2C + D ) ÷ 6となっている様だ。


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 では、加齢(aging)によってどのように聴力レベルのグラフはどの様に変化していくのだろうか?

 加齢による聴力の低下は、20歳代から既に始まっており、40、50、60歳…と年齢が進むにつれ、全体に高音域、2,000~8,000Hz等といった高周波数の音域から低下する(衰える)傾向があるという。私が貰った検査結果と同じグラフ(座標軸)で表すのなら、30代位迄はどの周波数でも同じ位の値でほぼ横一直線である(正常なら左右両耳が同じ検査値になるそうだ)。それが加齢と共に、2,000Hzの辺りから右下がりの下降を示す感じのグラフとなる。もちろん、個人差もあるので、そこは柔軟に考えれば良いだろう。聴力の加齢による変化を示したグラフの一例を【聴力検査(オーディオメーター)】というページで見つけたので、参考にして欲しい。このグラフを見ると、加齢と共に徐々に全体に聴力が衰えてくる。そして、50歳を過ぎた頃から2,000Hz以上の高音域の聞こえ方が目に見えて落ちてくるのが分かる。

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 今回、メニエール病という病気の場合では、この聴力検査のグラフは右上がりのグラフとなるという話を聞いたが、メニエール病と断言されはしなかったので、これ以上詳しくは調べていない。

 また、検査結果で、左右の耳で差(異常)があり、身体機能にも左右に差がある様なら脳梗塞を疑い、CTスキャンを撮って調べたりするそうだ。

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 ところで、人が聞こえる周波数というのは、20~20,000Hzの範囲だそうで、通常、人の会話の周波数は50~2,000Hz位らしい。75歳以上で周波数2,000Hz以上の高い音の聞こえるレベルが30dB以上(正常範囲外)と悪くなるのを見ると、年を取ると耳の聞こえが悪くなるというのも、なんとなく頷ける。そんな人には大きな声で話しかけなければ、聞き取って貰えない……そして大きな声を出すって、デシベル[dB]が大きいって事じゃないか! 

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 また、近年ニュースになった「若い人には聞こえるが、大人には聞こえない音」という話の、「若い人に聞こえる音」というのは、周波数にして14,000Hz以上の高音で、20代・30代になってくるとこのあたりの音が聞こえにくくなり始めるそうだ。(※ネットで、この「若い人に聞こえる音」を視聴できるページもいくつかある。興味のある人は試してみると良いが、例えその音が聞こえなかったとしても、音自体は高周波数で出ているので、スピーカー音は最大にはしないで試す事をどのページでも注意している)

  自分も試してみたが、14,000Hzは左右共に聞こえた。それ以上の周波数に関しては、ノートパソコンのモーター音が邪魔する中で試したので、精密にはどこまでぎりぎり聞こえているのかは目下不明(そのうちスピーカーを連結して試してみようかなとも思っているのだが……)。一つ分かった事はこれ以上になってくると、より高い周波数になるにつれ、聞こえる音の大きさが小さくなる様に感じるという事だ。つまり、聞こえ難くなってきてしまうという事で、“耳が遠くなった”という表現はこんな感じなのかも、と実感した。そうなると、良く聞こえる人にとってはパソコンのモーター音なども問題ではない類の音なのだという事が分かる。

 実際、20,000Hz等は自分には聞こえなかったので音量を上げて試したりもしたが、そのまま12,000Hzの音を試すと、キーンと大きな音が出て、頭が痛くなる程であったからだ。聞こえなくてもそれは老化なのであるから気にせず、無闇に音量を上げない方が無難かもしれない。ここでは敢えて自分が試したページを紹介しないが、『大人には聞こえない音』というのを試す事が出来るページで、《スピーカーの音量を上げない様に注意》しているのは、恐らく聞こえる人にとっては、スピーカーの音量を上げなくても十分大きな音で聞こえるからだと思う。だから、試してみようと思う人は、聞こえなかった場合、ムキになってボリュームを上げるのではなく、このあたりまで聞こえるのかと気軽にチャレンジする方がいいと思う。
※それに、あくまでも個人的なイメージなのだが、たとえ聞こえなくても、頭がキンキンする様な周波数の音が出ているのだから、「聞こえない、聞こえない」と音量を上げて何度も繰り返すと、なんだか体に悪そうな気がする。

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 以上、色々と聴力について調べてみたのだが、最後に、自分の検査結果と見比べると、通常なら、横一直線か、次第に(加齢につれ)右下がりのグラフになるみたいだから、やや右上がりの傾向があると言えなくもない。先生はこのやや右上がりのグラフを見て、メニエール病という名前を可能性として言われたのだろう。だが、全て許容範囲内に治まっている(30dB以下)様なので、全体としてみると正常なのでは、と自分の中では考えている。

 上述したが、自分にはもう既に小さな脳梗塞(隠れ梗塞)があると思っている理由は、入院する前から、ひどい深酒をした時等に、左目の視力が少し悪くなる(視界が暗くなる) 症状がある事に気付いている為である。そう思ってこのグラフを見てみると、左耳の方がやや聴力が悪くなっている。しかも、今回『大人に聞こえない音』というのを試した結果、高周波数域で左耳の聞こえが右耳より悪かったのだ。そうなるとますます、CTスキャンで自分の脳を見たくないなぁと思ってしまう。きっと脳の右側に点々と梗塞跡があるに違いない。。。。。。。。。。。。。。。。。

 軽くまとめるつもりが、こんなに長くなってしまい、検索やPC画面の見過ぎで、頭が痛くなってしまった(頭痛……)。いつもうまく短くまとめられない。。。それこそめまいがしそうだったが、この情報どれか一つでも、誰かの検索の役に立てばいいなと思っている。。。 そして、あの変なめまいが今後、もう二度と起こらないというのが、今の自分にとって一番いいのだと思っている。

2009-02-21

2009年02月16日(月) めまいについて

 実は最近(2月5日)に、今まで経験した事が無い類の変な目眩(めまい:vertigo;dizziness;giddiness)が起こった。それは、不意に立ち上がった時に起こる、いわゆる立ち眩み(たちくらみ)ではなかった。それに、立ち眩み自体、ここしばらく起こった事が全くない。

 どんな感じだったかというと、郵便物を取りに出、玄関へ戻ってきた時に、急に右や左にくらくらと回る様な感じに襲われ、重ねる様に次は気が遠くなり、そして再度ぐらぐらと変な目眩(めまい)に襲われ、廊下を真っ直ぐ歩く事もおぼつかなく、危ないと感じる程のものだった。何故かその時、『このまま倒れてしまっては大変。。。用だけ足しておこう』と思い、トイレに入ったはいいが、そこでも揺れ(目眩)は止まらない。漸く近くの椅子までふらふらしながら辿り着き、座ってみたが、座ってられない位、くらくら目が回るか気絶しそうに気が遠くなるかが、めまぐるしく繰り返され、どうしようかと非常に焦ってしまった。幸いその目眩は、椅子にもたれかかったままぶっ倒れる事もなく、5分か10分位で治まった。

 その2、3日後、病気の症状別のパンフレット(いつもお薬を貰っている薬局に置いてあり、行く度に適当に貰ってきている)を片づけていると、『めまい』についてのパンフレットもあった。全くの偶然とはいえ、気紛れに取ってきたものが大当たりである。早速、目を通してみると、めまいにも色々タイプがあり、その症状によって「耳鼻咽喉科」「神経内科」「内科・循環器科」と受診すべき科が分かれていると知った。

 Kowa(多分コーワ)提供、メディカルレビュー社制作の、そのパンフレットによると、目の前がぐるぐる回るめまい(回転性めまい:systematic vertigo)は「耳鼻咽喉科」へ、グラグラ・ふわふわ揺れるめまい(動揺性、浮動性めまい)の場合は「神経内科」、クラッとする立ち眩みの様なめまい(眼前暗黒感や失神発作を伴なうめまい)は「内科・循環器科」に相談するといいらしい。

 もう少し詳しく見ていくと、次の様になる。
・「耳鼻咽喉科」関連(回転性めまい)での代表的な病気は、内リンパ貯留関係でメニエール病(Meniere disease、Meniere syndrome)、内耳中の浮遊物関係で良性発作性頭位めまい(benign paroxysmal positional vertigo、cupulolithiasis)、前庭神経関係で前庭神経炎(vestibular neuronitis)。
・「神経内科」関連(グラグラ・ふわふわ揺れるめまい)では脳血管障害で、脳卒中(脳出血、脳梗塞)・椎骨脳底動脈循環不全。
・「内科・循環器科」関連(クラッとするめまい)、及び「その他」としては、頸椎(首の骨)関係で、脊柱管狭窄症・後縦靭帯骨化症、血圧関係で、起立性低血圧・高血圧・不整脈、その他では、病名は無いのだが、不安・心配事・低血糖・貧血等が原因の事もあるとある。

 このパンフレットを一通り読んでみたが、色々とあの時の症状と比べてみると「回転性のめまい」という表現がある点で、「耳鼻咽喉科」に訊いてみるのが一番良さそうな気がした。それならばと、2月10日の咽喉科受診の折、耳鼻咽喉科に関係あるかどうかは分からなかったが、先生についでに訊いてみると、めまいの専門の先生に診て貰いましょう、という事になった。その“めまい”専門の先生とは、偶然にも、最初に耳鼻咽喉科を受診した時の先生であった。

  膿栓(Tonsillolith;tonsillar crypt)と知らずに受診した耳鼻咽喉科……、今日は、“めまい”の診断で受診する事となった。(続く)

2009-02-15

2009年02月10日(火) 歯科にも行く

 今日は夕方に町の歯科医にも予約をしていた。歯の検診を兼ねた歯石(dental calculus)取りが目的である。

 前回の診察で、歯石は半年から1年に1回、定期的に取りに来る様にと言われ、丁度1年位経つ事から、歯槽膿漏(alveolar pyorrhea)になっていないかも確認する為に、見て貰いに行ったのだ。

 歯並びの悪い自分は、小さい頃から虫歯(carious tooth)になり易く、1年に1回は虫歯が出来ていないかを診てもらいに歯医者さんに通っていた。成人になってからは、新たな虫歯の出来る事が無くなったが、年に1回は自主的に行って診て貰う様にしていた。それなのにある時、突然、初期の歯槽膿漏だと言われた時は目の前が真っ暗になる位のショックを受けた記憶がある。虫歯も歯茎(歯肉:gum;gingivae)の痛みも無く、全く自覚症状も無かったからである。しかも当時の自分の中では、「歯槽膿漏」=「あっという間に歯が全部抜けてしまって入れ歯になってしまう」のイメージが強かったからだ。幸い、歯磨き指導を受け、進行する事なく済んでいるが、定期的に歯医者に通っていて本当に良かったと思ったものだった。

 それから、もう10年位経つと思うのだが、『成人にもなれば、程度の差こそあれ、殆どの人が年と共に歯槽膿漏になっている』という話を聞いてからは、かつての絶望的な悲壮感は薄らいでいる。それでもやはり、ごく初期の歯槽膿漏のままで止まっていて欲しいと思っている。

 さて、歯科衛生士のお姉さんは、先ず歯槽ポケットという所の深さを専用の細い棒みたいなものを差し込みながら1本1本測って調べてくれた。上下の歯の裏側、表側を順に測りながら、「1」とか「3」とか言っているのを、傍らに立つ助手さんが記録している。多分前回と余り変わってなさそうとは思ったが、「3」と言われると少しビクついてしまう。全て終わってから、歯科衛生士さんに「その数字は、一体どれ位まであるのですか?」と訊いてみた。すると、「本当に悪い人になると10とか15とかになる事もありますよ」と言って、私のは初期のままで進行していないから大丈夫ですと言って貰えた。あとは歯石等を丁寧に取って貰い、先生による最終点検(虫歯の有無等のチェック)で終わりとなった。

 歯槽膿漏予防の為にも、歯石は定期的に取るのが望ましい、という事なので、自前の歯を長持ちさせたいと思っている人は、歯の具合が悪くなくても、歯の定期健診に行く事をお勧めしたいと思う。

 今回、歯石もそれほど付いていなかった様だ。まずまず、合格点であろう。小さい時から歯に不安を持つ(自信が無い)自分にとっては、これで、またしばらく精神的にも安心である。億劫で、歯医者さんに行くのをつい躊躇してしまうのだが、やはり行って良かったと思う。

2009-02-13

2009年02月10日(火) 通院記録 咽喉科受診で お久しぶりです

 最近、耳鼻咽喉科も受診しているが、前回の診察(TU先生、女医)で、頬裏にある白いものについて、同じ科だが咽喉のもっと専門の先生に診て貰おうと言われていた、その診察日が今日だ。

 今度は、KJ先生、この名前、何となく覚えがあるなと思い、前日に調べてみたら、やはり知っている人であった。私が現在休職している勤め先に初めて就職した折、職場の建物が建築中だった為、1年だけ間借りしていた研究室の大学院生だった人である。あの研究室を離れてからもう7~8年位経っているが、覚えておられるだろうか、どんな顔をして診察室に入ろうか、全く知らぬふりで行って驚かしてみようか、「ご無沙汰してます」と入っていこうか…… そういえば、入院中に何度か入れ替わった研修医の中の1人が、この研究室で見かけた学生(その当時学部生だった)で驚いた事があったなぁ、云々……と考えているうちに、順番がやってきた。

 ちょっと緊張しつつドアをノックし入ると、「お久し振りです~」とKJドクター自ら第一声を頂いた。昔通りの笑顔で「今、どうされてます~?」と訊かれ、緊張は一気に解けた。「休職中です」「えっ、どうして?」「実は白血病(leukemia)になっちゃって…」「ええっ、それは大変でしたね…」(と、すぐにPCのカルテに目を走らせ始めた…)。私は入院時期と移植(transplantation)を受け退院し、現在休職中であると、サッと説明し、「体調は色々ありますが、退院後、重大な感染症(infection)に罹らなかった事が、一番いい経過だと思ってます」と言うと、「ほんと、それが何より一番いい事ですね」と言って下さる。患者にとても安心感を与えてくれる先生、全然変わっておられなかった。

 さて、本題の診察が始まった。自分では、イソジン(Isodine)やアズノール(Azunol)のうがいが効いてきたのかどうかは分からないが、口をすすぐ時に膿栓(Tonsillolith;tonsillar crypt)も余り出なくなってきた(口を開けて喉奥を見ればまだあるのだが)し、頬の裏の白いものも小さくなってきて、今は殆んど無くなっている様な気がすると話し、診察して貰うと、膿栓は確かに小さくなってますね、との事。頬裏の白いものは触診(palpation)もされ、こちらも、悪くはなっていない様で、恐らく悪い類のものではないだろうとの事。その後は生検(biopsy)する必要の有無を話し合った。

 私は膿栓が一杯喉から出てきた時の写真と頬裏(初期の頃と最近のもの)を撮ったデジカメ画像を見て貰った。前者(『2008/11/17 (月) 通院記録1 耳鼻咽頭科受診』内の写真参照)に関しては、先生は見るなり、かなりたくさん出ていたんですね~と驚かれてしまったが、現在は出てこなくなったので、そうなると、うがい効果は絶大だった様に思う。

 後者に関しては当初、同じく膿栓かと思っていたが、膿栓よりも白く、また膿栓みたいに取れずに組織に付いていて、直接指で触った感じも、腱の様な感触でコリコリしていた(写真上)。それから3ヶ月位経った今は、見た感じも少し小さくなり、もう柔らかくなっている(写真下)と説明すると、「なるほどかなり小さくなったのですね」とうなずきながら、はっきりとした診断を下すには生検が必要だが、口の中というのは菌だらけなので、この頬の裏の生検をすると、人によっては生検の傷が原因で潰瘍(ulcer、ulcus)になって腫れたりする事があるので、私の今の患部(the affected part)では、希望するのならしてもいいが、しなくてもいい状態だという。

※ 写真上(2008/11/03撮影):右下の円内に見えるのが膿栓で、左上の二重円内が右頬裏に出来た謎の白いもの。これは膿栓を写すつもりで偶然写り込んでいたもので、斜め方向から写っているので、一見小さく見えるかもしれない。
※ 写真下(2009/01/25撮影):ピントは合っていないが、上の写真内の二重丸と同じ場所。これは謎の白い出来物をほぼ真正面から写している。

 入院中、一度だけ皮膚生検した事がある(太ももの部位)が、いくら小さいとはいえ、傷跡が残ったので、皮膚生検はもう嫌だなと思っている。しかし、口の中の傷は治り易いと聞くから頬裏なら傷跡も見えないし、いいかなと考えていたが、そう簡単に考えてはいけなさそうである。それに、ようやくだが、日々小さくなってきているみたいなので、このまま様子を見てみましょう、という事になり、うがいに関しては効き目があったので、このまま続けていく事になった。

 ところで、イソジンは毎日し続けても大丈夫という印象があるのだが、私にとってはなじみの薄いアズノールうがい液は一体いつまで続けたら良いのか、止める時期を見極めるには、どうすれば良いのかを聞いてみた。すると、面白い話をして下さった。つまり、極端に言うのなら、単に水道水でのうがいでも効き目があるのだが、患者さんにうがいをして下さいと言っても、水だとすぐにうがいを忘れてしまう傾向がある。だが、うがい液に色が付いていると、うがいを続けて貰える、という効果があるのだそうだ。イソジンとアズノールの違いについては、前者は口の中の雑菌に効くのに対して、後者は粘膜保護(修復と言われたかもしれない)の意味合いが強いそうだ。使用期間については、両者とも、ずっと使い続けてもいい類のお薬と教えて貰った。

 最後に、耳鼻咽喉科に関連あるかどうかは知らないが、一度だけ不意に立っていられない程のめまい(vertigo;dizziness;giddiness)に襲われた事があったと話してみた。これは血圧が低いせいかも、と考えてはいるのだが、立ち眩みという症状は退院後しばらくはあったが今回の様な変なめまいではなかったし、ここ最近は起こる事が無くなっていたので、正直、この奇妙なめまいが急に起こった時は少し焦ってしまった。幸いぶっ倒れるのは避けられ、めまい自体も数分で治まった(2/5に1回きり)。

 KJドクターは、どんな類のめまいだったか等を訊かれ、めまいは実際に起こっている時に診察すると診断し易いのだが、という説明をされてから、「めまいについては前回のTU先生がご専門なのですよ。なんだか受診の順番が悪かったですね~」と言われ、次回の予約を取って下さった。「そのめまいがもう起こらない方がもっといいですが、ちゃんとTU先生に状況を伝えておきますから…」というわけで、もう一度、前回の女医の先生に、今度はめまいについて再受診する運びと相成った。

それにしても、言葉一つ一つに安心を感じられる……いい先生だ。縁とは不思議なもの、思いがけない再会に感謝のひと時であった。

~~~~~~~☆~~~~~~~
追記(090304):後日思い出したのだが、この頬裏に出来た白い物、何なのですかと先生に訊いた時、確か、『白板症』と言われた。これについて、医学辞典で調べたので、興味ある方は3月4日のブログ「『白板症(leukoplakia)』について」を参照されたい。

2009-02-09

2009年02月09日(月) 細胞外マトリックス

 先日TVで、細胞外マトリックス(Extracellular Matrix)の粉を振り掛けると、切断して失くした指が生えてきたという、驚きの映像を見た。それも人間の指なのだ。

 TVに出た映像は、ヒトの中指の先端(中指第一関節のあたり)が切断されている写真と、指が生えて復元した写真が出ていたが、にわかに信じられない。番組が終わってからすぐに検索して調べてみた。

 なんでも、外国の由緒正しい雑誌に論文も出ていて、治療現場の実用化も近いとか何とか…… また、指を切断してしまって、この粉のお陰で生えてきたという本人がインタビューされている様子と切断された指が“生えてくる”過程の写真も出ている画像がBBCニュースのページにあったが、指の切断写真が真上に近い角度からのものなので、どれ位失ったのか、爪の根元は残っていたのかどうかが、やはりよく分からない。ただ、切断してしまった指先はどこへ行ったのか見つからなかったという。
※BBCニュース内の写真は生々しいので、血とか切断面を見ても大丈夫という人以外は見ないで貰いたいという事をご注意頂きたいが、見つけたBBCのニュース画像は、これ 冒頭にアニメのCMみたいのが流れてから始まる。
※指が再生した人の記事を更に調べたが、どうやら爪を作る能力のある爪の根元部分は残っていて、そこよりは先の部分を切断していた様だ。それならば、爪に関しては、爪が元通り生えてきても不思議ではないと思う。

 そもそも細胞外マトリックスなんて、細胞の外(まわり)にある物質で、細胞は含まれていない(細胞と同様、生体維持にとって大切な物質は色々と含まれてはいるが)。念の為にWikipediaで細胞外マトリックスを調べてみたが、間違ってはいないと思う。細胞1つ1つがレンガだと例えてみるのなら、細胞外マトリックスはレンガ同士をくっ付けるセメント、レンガを積み上げて出来た塀や建物が指に相当する、といった感じだろうか? そのセメントに当たる細胞外マトリックスの成分で出来た粉を切断部位につけていたら、失ってしまった指先が、つまり指の細胞(骨、肉、爪など)も含めて元の形に再生したというのだから、驚きだ。一体どういう仕組みでそうなるのだろうか?

 肝臓は少々切り取っても、(同じ形、大きさかどうかは知らないが)元に戻る位、復元力が強いという話は知っているが、指はそういう訳にはいかない(肝臓の様に再生能力がある訳ではない)。それが細胞外マトリックスという魔法の粉を付けただけで元に戻るとは。。。それも、指紋も復元したという。なんだか凄い世の中になりつつあるのかもしれない。

 もしこれが本当なら、同様の事故で既に指先を失った人の指にも応用出来るではないだろうか? あくまでも自分のイメージだが、無くなった指先を、再度薄く切り開いて傷口を作って、そこにその粉を付けたらいいんじゃないか、と考えてしまう。

 そう思っている時に、舌癌(lingual cancer, cancer of the tongue)で舌を半分程切除してしまった知人に会う機会があった。無くなった舌を補う為に、自分の腕の皮膚を移植(transplantation)したそうだが、それでもしゃべり難そうである。その人にこの細胞外マトリックスが実用化されれば、舌を元通りに戻せる時代が来るかもしれない、と話してみたが、反応は薄かった。この人も科学分野の人だが、私と同様、急にこんな話を聞かされてもイメージし難かったのだろう。

  英語は非常に苦手であるが、もしこの原論文を手に入れられる機会があれば、読んでみたい気がする、非常に興味深い話の一つだ。

2009-02-03

2009年01月26日(月) 骨粗鬆症改善薬とビタミンDについて

 今回の通院でも、主治医にビタミン剤(vitamin)の処方をして貰えないかお願いをしてみたが、やはり、特定な病気以外に処方する事はないと言われた。それでは骨粗鬆症(osteoporosis)の予防にビタミンDを追加しては貰えないかと訊いてみた。食事に含まれるカルシウム(calcium)を効率良く骨に取り込むにはビタミンDをと言う話を良く聞くからだ。

 自分は、1昨年末に骨粗鬆症検査を受け、基準値内ではあったが、かなり低くなっている事が分かり(参考:『2007-12-04フォサマックについて』)、骨粗鬆症治療薬のフォサマック(Fosamac)を処方され、現在も服用を続けている。そして、その検査から1年後である昨年末に再検査を受けた所、骨粗鬆症が少し進んでいたのだ。そこで、更に治療の効率を上げる意味を含め、ビタミンDも併用出来ないかと思い、先生に訊いてみたのだ。

 すると、現在処方されている骨粗鬆症治療薬が、現在の私にとってベストの処方薬で、この他にビタミンDを処方する必要はないと言われた。どうしてかと尋ねると、通常の生活から得られるビタミンD以外に、必要以上にビタミンDをとると、高カルシウム血症(hypercalcaemia, hypercalcemia)になったり、逆に骨からもカルシウムが出てしまう事もあるからだと教えて貰った。成程そんな事もあるのだと知って、やっと納得した次第だ。

 自分なりに解釈したイメージで説明すると、通常の食事から入ってくるカルシウムを効率良く骨に取り入れる手助けの一つとしてビタミンDがあるが、必要以上にビタミンDが体内にあると、カルシウムと結びつこうとして、食事から得られるカルシウムで足りなければ、骨からもカルシウムを動員させてしまう、というイメージかもしれない。人体の仕組みは精密かつ巧妙…、当たり前の事かもしれないが、素人考えで無闇にビタミン剤を飲むのは危険な事だと考えた方がよいのだろう。

 先生からは、市販の総合ビタミン剤等を飲む事に関しては、否定する事もなく、自由にしていいと許可を貰っている。そして、骨粗鬆症治療薬を飲んでいる現在の私には、通常の生活から得られるビタミンDで十分であるという事だ。何事もバランスが一番大切、という所と云えようか。