2008/05/13 (火) ブッククロッシング・ジャパン
『ブッククロッシング・ジャパン』というものがある事を情報番組で知った。これは本の新しい流通方式らしく、「『本に世界を旅させる』活動」だそうだ。何でも、読み終わった本を登録して、公園のベンチでも、ブッククロッシングゾーンになっているお店や場所などに、わざと忘れて置いていく。。。次にそれに興味を覚えた誰かの手に取られて読まれる事を願って置いていく。。。本を手にした人は、ネットを通じて、その本がどこを旅してきたかが分かる(多分、本を手にした人、それぞれが、ネットにそれを記録していくのだろうと思う)。本をごみで捨ててしまうよりは有効で面白い方法ではないか?
引っ越し前に、いくつも古本屋さんに問い合わせたり来てもらったりしたのだが、『bookオ▽』の類の古本屋の出現以来、10年以上経った本の殆んどは1円の価値にもならないという扱いをされ(つまり、古本としては引き取れない、古紙にしかならない、古紙として需要の高い中国に輸出される、といわれ)、悲しく侘びしい思いをした。今日、ブッククロッシングの紹介番組を偶然見て、もし去年、家をたたむ前にこの情報を知っていたら、大量の本を紙くずにせずに、この方法で少しは救えたかもしれないと、少し残念に思いつつ、早速インターネットでアクセスして覗いてみた。
「本に世界を旅させる活動」のHP、この中のブッククロッシングゾーンという所からすこし抜粋してみる。次の様な仕組みになっているそうだ。【ブッククロッシングは、自由に(マナー、モラルを守り)本を”わざと”忘れて来て、その本を偶然、手にした人が、本を読んだあと同じように本をどこかへ忘れて来る...その「本の旅」をずっと追跡できるのです。 しかしながら、自分に感動や優しさを与えてくれた大切な本が「落とし物として扱われないだろうか?」「ゴミとして捨てられないだろうか?」そんな心配があるのも事実です。 そんな心配や不安を解消するための場所が「ブッククロッシング・ゾーン」です。 本を自由に持ち帰ったり、そこへ大切な本を置いておく。そして、あなたの大事な本は、いつかそこから世界へ旅立ちます。「ブッククロッシング・ゾーン」は、言わば本の休憩場所ですね。】
そもそもアメリカ発(アメリカの夫婦で、奥方は日本人女性の様だ)の試みらしく、本の登録件数など多いけれども、日本の本はまだまだ少なく、安心して置いて(置き忘れて)いけるゾーンも少ない(何も知らない人に捨てられてしまってもいいと覚悟するなら、公園でも、駅のベンチでも自由に置き忘れていけばいいのだろうが……)。ちょっといくつか見てみた中に、「どこどこの公衆電話の上に置いてきた」というのがあったので、日本でも本を冒険の旅に出している人が確かにいるらしい。しかし日本語版HPは、本を検索しようにも、まずは英語のページから入っていかなければならないので、気軽に使える感じではない。それでも、そのうち登録してみて、もう絶版になってしまった母の書いた本でも置き忘れてみようかなと思ってみたりする。別に母の本に限らず、もう読まなくなったどんな小さな些細な本でも、色んな人に読まれる可能性がある『旅に出す』方が、本も嬉しいのではないかと思うし、また実際に送り出した本のどれかが無事旅に出てくれれば、きっと自分も一緒に旅した気分になれ、嬉しい気持ちになりそうだ。
ブッククロッシング、日本では、まだ始まったばかりの試みの様であるが、きっと日本語版のHPが充実していって使い易くなれば、そして、本を置けるスペース(店など、即ちブッククロッシングゾーン)が増えて行けば、利用者(登録者)ももっと増えるんじゃないかな。
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