2009-08-20

09/08/19 (水) 新型インフルエンザ国内流行宣言

 先日、日本国内初の死亡例が発表された所だが、8月19日、とうとう新型インフルエンザ(H1N1)の国内本格的流行宣言が厚生労働省から発表された。秋を待たずにこの暑い真夏の最中とは、ちょっとしんどいニュースだ。

 日本国内初の死亡例は8月15日沖縄の57歳の男性で、人工透析(artificial dialysis)・心臓疾患(heart disease)があったそうだ。2例目は18日神戸で、高血圧(hypertension)・糖尿病(diabetes)・肺気腫(pulmonary emphysema)の持病がある77歳の男性、そして今日、名古屋で81歳女性が新型で亡くなったという3例目が報告された。この女性もまた持病があり、多発性骨髄腫(multiple myeloma)と心疾患があったという。多発性骨髄腫という事は、自分と同じ血液疾患(blood dyscrasia)仲間という事になる。

 また、今回の死亡例の方々が持病を持っていたとはいえ、この新型に罹り難い傾向があるとか新型に対する免疫(immunity;immunization)があるのではないかと言われていた高齢者も含まれている。つまり高齢者だとしても、もう安心は出来ないという事だろう。

 自分は急性白血病(acute leukemia)で骨髄移植(bone marrow transplantation;BMT)を受け、現在、免疫抑制剤(immunosuppressant)のネオーラル(Neoral)を服用している為、免疫力を薬で落としている状態、即ち免疫抵抗力が低い状態だ。加えて、最近の右手のこわばり(stiffen)・関節痛(arthralgia)治療にステロイド(steroid)という、これまた免疫抑制もある薬(免疫力を弱めるという事、易感染性、即ち感染し易くなるという副作用(side effect)がある薬)を服用する予定なので、ますます免疫力が落ちてしまう状態になる。これまで以上に感染(infection)に注意しなければならない状態になるのに、このタイミングで新型がまた大流行するとは。。。

 今回の新型インフルエンザ、発生が確認されたのは今年の3月18日頃のメキシコで、以後世界に飛び火してから、まだ半年も経っていない。強毒性ではないらしいとはいえ、その感染力の強さはあなどれない。しかも、国内でのこの季節の大流行だ。自分の周りでも、最近では、電車に乗っていても、痰(sputum)が胸の深い所に絡んでいる様な怪しい咳(cough)をしている人を見かける確率が前よりも増えてきていたので、かなり流行しているのだろうという気配を敏感に感じ取っている。

 その反面、5月に起こった新型インフル騒動の頃に比べ、周りでマスク(mask)を着用している人は殆んどいなくなっている。その為、今迄も人混みの少ない車両に乗る様にしているのだが、同じ車内で怪しい咳をする人(咳払い等と違い、深い咳が止まらない症状の人等)がいれば、そこから離れた座席に移るか、可能ならば隣の車両に移動している。その他にも、例えばエレベータのボタンやドア等も、夏用の上着として着ている長袖のヤッケの服越しに押すとか、手を袖の中に入れて袖の布越しに触るとかして、出来るだけ直接手や指・肌が触れない様にしている。マスクは在宅時以外常にしているが、電車内では帽子、時にはヤッケのフードもかぶり、サングラスも掛けたりして、極力肌の露出を少なくし、空中を舞っているかもしれないウイルスが、髪や肌、目等に付かない様にと予防している。こうしておけば、急に隣で咳やくしゃみをされても、直接ウィルス(virus)を浴びる事だけは避けられる様に思うからだ。手洗いは勿論だが、少しさぼり気味になっていたうがい(gargle)も、またこまめにする様にしている。そこまでしなくてもと思われるかもしれないが、自分の身は自分で守るしかない。やはり自分はハイリスク(high risk)群であるし、人より感染し易い方に分類されるので、感染した場合のリスクを考えると、これ位はしなければならないだろうと思う。

 一般の人で花粉症(pollinosis;hay fever)の人は、花粉症が起こる時の対策と同じ様に振る舞えば良いのではないだろうか。ウィルスが花粉粒子よりも遥かに小さいという事を理解した上で、例えばマスクのグレードを上げてみる必要はあるかもしれないが、あとは花粉対策と似た所がある様な気がする。あとは手洗いとうがいだろう。

 ところで、季節性インフルエンザ(influenza)の死亡率(death rate;mortality rate)は0.1%位だそうだ。これは罹患者1,000人に付き1人の割合で死亡する人がいるという事だ。今回の新型の死亡率はそれより多く、0.5%位と言われているので、季節性の5倍位になる。19日現在で罹患者推定数が60,000人を超えたと報道されているので、単純に計算すると、もう300人位は死亡者が出てもおかしくない事になる。たとえ季節性インフルエンザだったとしても、その患者数が60,000人なら60人位は死者が出る計算になる。現在死者が3人というのはまだ少ないと見たらよいのか、これから増加する可能性があると見るべきなのか……、とにかく、その可能性があると今からしっかりと覚悟をしておく必要はあるのかもしれない。

 感染しない様に気を付ける事は勿論だが、もし感染してしまったら、非常に感染力が強いウィルスであるという事を自覚して、可能な限りウィルスを拡散してしまわない様に個々人が気を付ける必要があるだろう。

※ブログ内、参考記事:
2009/05/17 (日) 新型インフルエンザの相談窓口
2009/05/25 (月) ハイリスク群の新型インフルエンザ対策について

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