2009-07-18

2009/07/17 (金) 現在の新型インフルエンザの罹病率について

 5月中旬に日本中を騒がせた新型インフルエンザ、一旦落ち着いた後、次の流行は秋口以降だろうと言われていたのに、最近またあちこちで再流行しているらしい。6月中旬以降は、新たに新型と確定された患者数は全国で1日に50人以上の日も多いという。これは、神戸・大阪で大流行した時の人数を上回っている。しかし、ニュースでは、ほんの小さくしか報道されていない気がする。ニュースの話題としては新鮮味が無くなったからなのだろうか?

 ところでこの新型インフルエンザ、罹病者数のみを聞いて判断していて大丈夫なのだろうかという疑問が湧いてきた。

 実は最近、兵庫県内のKN市等の中学や小学校で風邪(influenza)が大流行しており、学級閉鎖や休校になったという情報を得た。自分の居住地よりは離れた都市だが、情報を得るべく県のHPを調べてみた。ところが、県全体で罹病者数が殆んど増えていないのに気が付いた。しかも流行で休校措置が取られたKN市の罹病者数は、県のHPの中ではたったの+1人だったのだ。

 自分は国内の感染者数推移について、今迄次のページ、「国立感染症研究所」の『感染症情報センター』の中にある【新型インフルエンザ】を参考にしていたのだが、ニュースの報道や、各都道府県単位の報告数は多分、ここに出ている値なのだろう。そこで、市町村単位が独自に作っているHP等を幾つか見てみると、新型と疑われる患者数も報告してあり、学校閉鎖の情報も出ている。この数値と全国の都道府県別の報告数とが一致しないのだ。恐らく県単位では、PCR検査をして新型と確定された人の分しかカウントしていないのだろうと思い、もう一度、KN市のHPを見ると、確定患者が1人、疑わしき患者が何人と書いてある。これでつじつまが合うとやっとわかった。

 つまり、新型と疑われる風邪があちらこちらで大流行しているのに、新型かどうかを判定する検査(PCR検査)迄は、手が回らないのか省略しているのか、検査を行なっていない所が多いのだろう。その為、数字的にはあんまり増えていないのだろう。これは何も兵庫県に限った事ではないかもしれないと考えると、現在、検査はしていないが本当は新型であるという潜在的な罹患者数は相当な数になるかもしれない。

 ここ数日、PCR(polymerase chain reaction:ポリメラーゼ連鎖反応)で確定された患者数がまた勢いよく増えてきている。ハイリスク(high-risk)群の人にとっては、ニュースに出てこなくなったからと言って、実は油断は出来ない状態になってきているのかもしれない。

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