2008-07-03

2008/06/30 (月)通院記録 移植600日

 この4週間の体調は、相変わらずで、のど・頸・腰・手足の指の関節が痛く、時に肘・肩・背中の痛みや筋肉痛(myalgia)、こむら返り(twist、leg cramp)や脚のつりもしばしば起こる。前回から記録開始した嚥下(deglutition)時の違和感は、ほぼ1日に1回は感じる事があり、時々右耳がボーッとする事も相変わらず。血圧(blood pressure)は今回ネオーラル(Neoral)を再開して以降、副作用(side effect)で以前の様に高くなるかと思ったが、今回はそういう傾向は無く、こちらも相変わらず低い(高い方が80前後、高くても90未満、低い方が55~60位)。脈も55からせいぜい60位、体温(body temperature)も35.7~35.9度の時が多い。手持ちの酸化マグネシウム(magnesium oxide)が少なくなってきて、飲まない日が多くなってきたが、便秘(constipation;obstipation)傾向になってきた気がする。全般にだるいのも相変わらずで、毎回同じ事を報告するのが申し訳なくなってくる。

 入院中もそうだったが、会う人にとっては、私の見た目は“元気そう”に見えるらしく、「元気」である事を喜んでくれるので、今は、それをわざわざ否定するのも辛く、基本、「ありがとう、おかげさまで」と、お礼を言う様に心がけている。現に重症ではなく、無事に生活しているのだから、心配してくれている人に、本当の事を言ってもこの痛みがなくなるわけでなし、却って心配かけてしまっては申し訳ない。元気に見えるのは病気に勝っている証拠であろうし、とても幸せな事なので、出来るだけ言わない様に心がけている。が、実際は、だるくしんどい日が多くて、ぼやきたくなる事もある。

 それでも自分の場合は、きっと、だるさのレベルが低く、いい方なのだとも思っているのだが、《痛い・だるい・しんどい等は、人(第3者)に理解して貰えず(見た目にもそう見えない事が多いらしい)、それも辛い要因の一つになる》、という話を色々と聞いてきた事があり、今はそれを我が身でひしひしと感じている。また、長くこの病気に付きあう事になって、それなりに知識も増えてくると、このだるさ等は、どうやら薬のせいではなく、自分の場合、移植(transplantation)が原因の様だと感じる(わかってきた)ので、一体、あとどれ位、このだるさと付き合わなければならないのか、克服出来る(いずれこのだるさが無くなる)日が来るのかすら分からないのが、もどかしい。

 医学的知識も豊富で、若い頃から自らも大病を経験してきた母ならば、少し話しただけで全ての状況を理解してくれただろうし、経験者としてアドヴァイスも得られただろうし、何よりも、たとえ痛みが減らなくても、話の本質を理解して貰える人がいるという事だけで、凄い心の支えになったと思うのだが、母は先に逝ってしまった。逆に今の自分なら、母が晩年、訴えていた痛さやだるさ(やるせない程だるいとよく言っていた)も、きっと前よりももっと理解してあげる事が出来ただろうと思う。

  私はずっと母の症状や様子を間近で見てきたので、他の人よりは理解していた方だと思っているが、母の話を聞いて、痛いと言っている背中や脚をさすってあげる事しか出来なかった。そして母は“ありがとう、楽になった”、“疲れただろうからもういい”と気を遣って、中断させられる事が多かった。それでも喜んでくれている様だったので、帰るといつもそうしていた。私も雑談に始まり、体調不良等の相談もしていた。病気について本当の事を話せ、かつ真の意味で理解してくれる人は、なかなかいないものである。万事、そういったものなのだろう。(と、つい、またぼやいてしまう。気を付けねば。。。)

 さて、今回の血液検査項目も、ほぼ順調で異常なしと言われた。アミラーゼ(amylase:AMY)だけ、また少し、前回より高くなっていたが、先生は何もおっしゃらないので、私の場合、これ位(の上昇)は心配ないですかと訊くと、私の場合、アミラーゼアイソザイムの検査で唾液由来(比率が正常)だったので、心配要らない程度の上昇、との事(アイソザイムについての詳細は『2008/02/27 (水) アミラーゼの検査結果』の項参照)。会社等の健診なら、間違いなく再検査を仰せつかるだろうが……。まあ、病気によって、あるいはその時の症状によって、今何を一番注意してみるべきなのか、の基準が違ってくるのだろう。経験を積んだ先生なので、そう言って貰えると、そういうものなのだと、安心する。※あくまでも私の場合はそう言われただけなので、一般の方は基準値を指標にして貰いたい。

 ここ数回ずっと、肝機能(liver function)検査の値は、年末年始の値が夢だったのではないかと思われる位、非常に正常値ど真ん中である。先生は飲酒の許可は出して下さらないので、『時々自主解禁』することを宣言して、ごくたまに飲んだりしたのだが、この値を見ると嬉しくて、「もう毎晩晩酌をしてもいいですかね?!」等と、つい言ってしまい、先生を困らせてしまう。そして免疫抑制剤(immunosuppressant)のネオーラルは、現状維持(25mg/日)のままでいく事になる。もちろん、万が一、ネオーラル中止を言われたら、去年の事もあるので、もう少し25mgを続けて貰う様にお願いするつもりであったが……。そして、痛み止めのロキソニン(Loxonin)を増やして貰えないかを毎度の如く、訊いてみるが、こちらは1日2錠までと、あっさり変更無し。ただ、肝臓を守る為にと処方されていたウルソ(Urso)錠は、もはや必要ないだろうからと、こちらは終了となった。

 主治医のKB先生は、PC画面でカルテを調べながら「移植して何日位になるのかなぁ」と言われたので、「今日で丁度移植600日になります」と私も手帳を見ながら答えると、「移植丸2年になる11月には、薬を全て終わらせたいですね」と言われた。だる痛は続いてはいるが、今度こそ、そうなる可能性が高くなってきた気がする。

 入院中もそうだったが、先生には色んな質問をしてきた。分からない事や疑問に思う事はすぐに訊いてみた。今は通院なので、入院中みたいにほぼ毎日顔を合わせる事もないので、訊きたい時に訊く事は出来ない。また診察が混んでいると、全部聞かずに、次回にする事もある。母がいない今、専門的な事を訊けるのは、先生だけなので、つい欲張って訊いてしまう。ありがとうございます、そして今後も宜しくお願い致します、と心の中でつぶやく。

【血液検査の結果】6/30:
WBC(白血球数) 4.1、HGB(ヘモグロビン) 11.4、PLT(血小板数) 180、
GOT(AST) 25、GPT(ALT) 12、γ-GTP 25、LDH 222、AMY 154(高い)

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