2008/03/24 (月) iPS細胞の件
今回の診察の折にまたiPS細胞 (induced pluripotent stem cells、人工多能性幹細胞)の事について先生に2、3訊いてみた。iPS細胞のニュースが流れて間もない頃に、初めてこのお話を先生にした時は先生ご自身余りはっきりとその内容をご存じでなかった様で、ES細胞(Embryonic Stem cells:胚性幹細胞)の事かと言われていた様に思う。その時私がiPS細胞は白血病(leukemia)治療にも応用可能ではないのかを訊きたかったのだが、以前急性リンパ性白血病(acute lymphocytic leukemia;ALL)には急性骨髄性白血病(acute myelocytic leukemia;AML)で行われている様な遺伝子的治療が難しいとか何とかいう説明を受けた事があったと思うが、その時同様に無理(適応外)ではないかといった様な事を言われたと思う。何故無理なのかどうしても理解出来ないので、ここでうまく説明する事が出来ないのだが。。。
先生は当然このiPS細胞研究をされておられるわけではないのでご存じなくても無理はないが、さすがに今日はご存じであった。そこでもし、その研究での組織提供者か何かを募集していたら、場合によっては協力したい旨を先生に伝えた。それというのも3月16日のテレビでiPS特集があり、その中で、将来、患者と正常者とのiPS細胞を作り比較検討もしながら治療応用への研究を進めると言った事が話されていたからだ。iPS研究がされている大学と同じ大学の病院だから、募集の話も真っ先にこの病院で働く先生方の耳に入ってくるのではと単純に考えての、一方的な申し出なのだが、私のイメージとしては、自分の細胞で自分本来の血液を作り、かつ白血病細胞(leukemia cell)を殺す遺伝子か何かを組み込んで戻す事が出来るのではないか(しかもそう難しくはないのではないか)と考えていると先生に話した。更に今後、万が一再発(recidivation)した時に、まだ治験(clinical trial)段階(これはあくまでも、その時せめてそこまで研究が進んでいて欲しいという希望的予測の段階であるが)だったら是非それに協力したいとも考えているとも話してみた(これは1月27日の所にも少し書いた)。
現在の私の場合、骨髄移植(bone marrow transplantation;BMT)をして自分の血液ではなくなってしまったのだが、こういった方法を使えば自分の血液に戻れるのではないかという事も少し話したのだが、これを聞いて先生は、それをするとGVHD(移植片対宿主病;graft-versus-host disease)に有効かもしれませんね、といった感じの事を言われた。私も自分の血液に戻れたらGVHDが無くなるのではと思っていたが、もしそれをするとしてどんな感じで血液を戻す事になりますか、と仮定での話しをしてみると、作った自分の血液を今の私の体の中に入れて、血液を混ぜる様な形(共存させる様な形)になるのはないかといった事を言われた。先生の考えでは、移植した骨髄液(血液)でのGVL効果(graft-versus-leukemia effect:ドナーの造血細胞が腫瘍を攻撃する事による抗腫瘍効果)を狙いつつ、自分由来の血液を入れてGVHDを和らげる事が出来る可能性のある方法として言われたのだと思う(そういう感じに聞き取ったのだが、もし勘違いだったら失礼)。先生も私もiPS細胞研究の専門家ではないが、先生はお医者さんである。返ってきた答えの視点は私の思いとは少し違っていた。私は100%自分の血液に戻っても白血病細胞を殺す事がiPS細胞の技術で出来るのではないかと思っているのだが、理論的に無理なのだろうか? また夢ばかり先行して的外れの事を考えてしまっているのだろうか??
それでもiPS細胞研究にはわくわくするものがある。
0 件のコメント:
コメントを投稿