2008-03-10

2008/03/10(月) へパリンNa製剤で死者?

 米国で、血液の凝固を防ぐヘパリンナトリウム製剤(米国バクスター社製)を使用した患者に死者が多数出、日本でもその原料供給元が米国バクスター社の場合と同じ企業から作っている製薬会社が、自主回収を始めたというニュースが流れた。『えっ、今なんて言った?!』

 このヘパリンナトリウムヘパリンナトリウム(Heparin Sodium)というのは、入院中は大変お世話になった液状の薬品で、私の場合はIVHカテーテル(intravenous hyperalimentation catheter、中心静脈カテーテル)の管(カテーテル:catheter)内で血液等が固まったりして詰まらない様にと通す液で、点滴前後はもちろんの事、へパフラッシュと称して、点滴のない日でも一日に一回は必ずナースにして貰っていた。半年以上、入院中ほぼ毎日である。人工透析(artificial dialysis)患者の方なら2日に一回はお世話になっているだろう。へパリンは、人体にも普通に含まれる多糖類の一種で、抗癌剤(anti-tumor agent)と違い、通常、どう考えても命にかかわる様な危ない成分とは思われないのに、40人以上が死亡したと聞き、と愕然としたのだ。
 
 これは、米国では昨年12月からアレルギー(allergy)反応や死者が出始めているそうだが、幸い日本ではまだ副作用が増加したという報告が無いと聞いて、一先ず安心したが、それでもニュースで聞いた、自主回収を始めた製薬会社名(扶桑、テルモ、大塚)が気になり、私は入院中どこのが使用されていたのかを調べてみると、見事この中の一社であった。現在自分の体調は何とも無さそうとはいえ、長期にわたって使用されていた者としては、余りいい感じはしない。

 もっと情報が知りたく、検索した結果、『宮崎正弘の国際ニュース・早読み』 というのに辿り着いた。ここに非常に詳しく書かれているので、興味ある方は是非読んで頂きたいが、このヘパリン製剤を作る基となる豚の腸由来成分を、原料供給元の企業は、なんと、中国から輸入しているというのだ。農薬入り餃子じゃないが、何ともやりきれない気分になる。まだそれが原因かどうかは解明されてはいないが、こう相次いで“中国”という言葉をマイナスイメージのニュースで聞くと、一体、昨年末に中国で何が起こったのだと勘ぐりたくなってしまう。

 いずれにせよ、人工透析患者の方々にとってこの製剤は必要不可欠であろうと思われるし、その他入院患者にも非常によく使われる薬剤と思われるので、一刻も早く安全な原材料でヘパリンナトリウム製剤を作って、今回の回収分を補って欲しいと願わずにはいられない。

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