2008-04-22

2008/04/21 (月) 通院記録 

 この4週間の主な体調は、毎朝脚が攣り、こむら返り(twist、leg cramp)もしばしば起こる。腰痛(lumbago;backache)、頸痛(neck pain)、肩関節痛、指、手首の関節痛(arthralgia)、背中がだるい等。脚を曲げてかがむ事は再び、余りきつい痛みも無く出来る様になってきた。この2週間程、体が軽く感じる日が出てきた。全般にいい感じである。

 さて、採血約1時間後、呼び出し音が鳴り、診察室へ入ると、先生が「どうですか、体調は?」といきなり聞かれた。(毎回訊かれている事なのだが、何かちょっといつもと違ったので)あれっ、と思いつつ、いつもの様に、こまごました体調や諸症状を述べ、4月に入ってから、おおむね調子が良いです、と話すと、「そうですか…」となんだか下がり調子(??) で言いつつ血液検査の結果をプリントアウトされる。そして、「これを見せたくないですねぇ…」と歯切れの悪い言葉が出てくる。えっ、まさか値が悪くなったのか?!と思ったのもつかの間、なんのなんの、肝機能(liver function)の値はきれいに正常になっているではないか! 厳密に言うと、γ-GTPのみ基準値より1だけ高かっただけである。あれっ? なんで…?!

 なんの事はない、先生は、私がこの値を見たら、お酒解禁! と言い出すのを見越して、「いやぁ、困った」といった事を言われたのである(お互いに何となく苦笑)。すかさず、「前回宣言した通り、3月末に2日間(3/30&31)、好きなだけお酒を飲んだんですよ」と報告すると、先生も「お酒を飲んだから(肝機能が)改善したと言われたいんですねー」と返された――私が以前、「毎日お酒を与えて働かせ続けていた肝臓なのだから、アルコールを与えてあげた方が、肝臓が慌てて働きだして、肝機能の値も良くなるんじゃないか」という話をしている。アミラーゼ(amylase:AMY)がまだ高いと言っても、こちらも下がり傾向である。「解禁ですか?」と訊くと、「いや、まだ免疫抑制剤(immunosuppressant)を飲んでいますからね」(要するにまだダメという事)とKB先生。

 以前にも書いたかと思うが、KB先生は、免疫抑制剤のネオーラル(Neoral)服用中は飲酒禁止というお考えだ、お医者さんによっては、飲酒(あくまでも適切な量の飲酒を前提としていると思うが)は問題無いという立場の先生もおられる。実は、今回の肝機能の値が改善し始める前から、『お酒ちょっとだけ再開許可願い』を通院の度にしていたが、先生はどうしても首を縦に振って下さらなかった。

 思えば、去年10月初めにネオーラルが半量の1錠(25mg)になったのを機に、時々お酒を飲む様になった(その時は、少しならOKと先生からの許可を得ていた)。そして引っ越し直前の10月末に、先生が、K都を離れて引っ越す私の感染症のリスクを減らす意味も込めて、免疫抑制剤を含め毎日飲んでいた薬の殆んどを終了にして下さったので、もう再開してもいいでしょうと、引っ越し荷物の片付けの合間に缶ビール等を飲んで、疲れ等を癒していた。そして久々に自由にお酒が飲めるという事に小さな幸せを感じていた。ところが引っ越して間もなく、体調に異変が生じ、血液検査の結果は肝機能異常の再燃(recrudescence)であった。そして私は当然の如く、アルコール禁止を言い渡されてしまったのだった(私はお酒が原因ではないと主張したのだが…)。結局、11月から始まった肝機能異常は飲酒再開のせいではなく、急に免疫抑制剤を切った(ゼロにした)のが原因の、肝臓に起こったGVHD(移植片対宿主病;graft-versus-host disease)だと分かったのだが、その治療の為、年末に免疫抑制剤を再開した為、それこそ、そのままアルコール禁止になってしまった……

 おかげでクリスマスも、お正月も、誕生日も、大好きなお酒を飲んでお祝い等出来なかった(それに本当に体調が悪く、たくさん飲みたい気にはならなかったが、一口だけ飲んで自分の中で小さなお祝いをしたかった)。これは仕方がない。しかしようやく値が改善してきたので、週に一日位解禁日を、それがだめなら月に一回だけ、とかなんとか言って通院の度に一生懸命お願いしていたのである(笑)。2月末の通院日でも免疫抑制剤を再開して飲んでいるからと、許可が出なかったので、とうとうイースター(ご復活祭)もお酒でお祝いは出来なかった。そして、前回3月の通院日には、月末に身内にお祝い事があるので、その日だけでいいから、その席でお酒を飲みたいと許可願いをしたが、やはりダメだった。先生は、私が飲み始めると1日が2日になり…、と増えていくかもしれないし、量も増えると心配されておられるのだ(要するに信用されていない)。初めからそう言われると予想していたので、それならもう自己責任で、その日は解禁にします、と先生に伝えると、「それでも、私は許可するとは、やはり言えないです…」と言われた。こんな滅多にない親族のお祝いの席位、許可してくれてもと思うのだが。。。 それに万が一、再発(recidivation)・入院となれば、それこそ飲めないままではないかとも思い、自分としては今後、状況に合わせ適宜、解禁日を作ろうと決心したのだ。当然、飲酒が原因で、風邪等ひいてしまっても全て自己責任、覚悟の上である(もし飲酒が原因で体調不良等が起きても先生に責任を負わせる気等さらさらないが、出来れば先生の許可を得たかった)。

 自分はお酒が大好きで、疲れが取れたり痛みが楽になったり、また楽しい気分になったり出来る飲酒という息抜き(愉しみ)をたまにしても、かえって精神衛生上いいのではないかと思うのである。ただ、主治医のKB先生の言われる通りに、原則として免疫抑制剤を飲んでいる間は、出来るだけ禁酒を守ろうとは思っているので、今回の飲酒はその2日間のみで、また自主的に禁酒してはいる。

 先生に、また自己責任で飲む事があるかもしれないと伝えると、「う~ん、じゃあーやっぱり、カルテにお酒を飲んだと書いておこうかしら…」と言われるので、飲酒の事を入力しておられない事が分かり、「では、『“いっぱい”飲んだ』と書いておいて下さい」というと、先生困られておられた。結局、どう書かれたのだろう?
※免疫抑制剤の治療を受けている方は、どうぞ、この不良患者の書いている事など参考になさらず、各々の主治医の指示通り、禁酒と言われるのならどうぞそれに従ってほしい。何事にも個人差があるが、免疫抑制剤はアルコールによって効き目が強くなる事もあるそうだ。先生は、一人ひとりに適量を処方されておられるので、飲酒によって効き目に想定外のずれが出てしまうかもしれないという事に注意しなければならない。それからもう一つ、飲酒によって体が温かくなり、そのまま寝てしまって風邪をひいてしまうのではないかという事もあり、先生は特に冬の間その点についても心配されて許可を出して下さらなかった。

 その他、珍しく先生の方から血圧の事を訊かれたので、相変わらず低めである事を伝えた。実は、去年ネオーラルを1日2錠(1日50mg)飲んでいた頃の血圧(blood pressure)はずっと高めだったので、免疫抑制剤をその時のレベルに戻すのだから、また血圧も高めになってくるだろうと覚悟していた(血圧が高い事に関して、ネオーラルの副作用の可能性を先生から訊いていたからだ)。ところが今回は一向に血圧が上がる事はなく、低い傾向をほぼ維持している。先生も薬再開でどうなるか気にしておられた様だ。何故今回は上昇してこないのか、不思議である。体重((body) weight)も前回に引き続き訊かれたので、大きな変動はないと報告した。

 4月16日夜から喉の調子が悪く、唾を飲み込むのにも痛みを感じるので、いつもよりはやや悪い状態が続いている。今朝はここ数日に比べるとマシであるが痛い。こちらは先生、喉を見て下さり、真っ赤ですね、と。風邪(cold)か何か感染症(infection)かもしれないらしいが、特にそれ以上コメントはなかったので、うがい(gargle)だけで良さそうである。また、4/19&20とへその下に差し込む様な腹痛(abdominal pain;abdominalgia)があったが、これは原因不明との事。

 体調他、全般に良好だったのだが、飲み薬の種類は現状維持で、減薬される事はなかった。「移植(transplantation)2年を目安に減らしていきましょうか」と言われる。どうやら去年の、減薬するタイミングが早過ぎた様なので、今度はゆっくりと免疫抑制剤の量を減らしていきましょうという事らしい。それでは11月頃に免疫抑制剤がゼロになるのかと訊くと、そうなっていればいいなぁ(もう少しかかるだろう)、という程度の予定で考えておられる様だった。私もその方が安心である。

 最後に、不良(飲酒)したついでにまた、約一週間強(4/6迄、4~10本/日の割合で)喫煙した事も伝える(ひどいストレスがあったので、自棄になって吸ってしまった)。これに関しては絶対に止めた方が良いと言われる。私の病気では肺の病気で命を失う事が多いので、リスク(risk)を減らす為にもと。更に私は放射線(radiation)治療を受けている為。肺機能も低下しているだろうからなおさら注意が必要で、喫煙は止める様にといわれた。飲酒の方は『止めた方がいいですが』程度だったが、喫煙に関しては私の場合、かなりリスクが高いらしい。

  放射線治療によって、肺と同じレベルで肝臓も、そして恐らく他の臓器も痛めつけられているだろうとは容易に想像出来る。だからお酒に関しても昔の様に飲んでも大丈夫等と過信してはいけないだろうという事も頭では分かっている。分かってはいるのだが、最近、刹那主義的になってきている自分がいる。

【血液検査の結果】2008/04/21:
GOT(AST) 26、GPT(ALT) 14、γ-GTP 30、LDH 193、AMY 136

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