2007-08-12

2007-08-11 (土) 卵子保存についての記事

 未婚女性の卵子凍結保存実施についての記事を見つけた。既婚女性の卵子保存は認可されていたが、白血病(leukemia)等を含め治療で不妊(sterility)になる恐れのある未婚女性の卵子保存が認可されたのは今年1月の事だ。それが実施されたと言う報告の記事だった。この件では悩んでいた(そして私の時はまだ認可されていなかったが、一部試行されている所があるらしかった)だけに、同じ悩みを持っているだろう女性にとって、選択肢が増えて良いと思うので、まだ知らない人の為にも、ちょっと書いておこうと思った。

 その記事を見ていると、関連記事として『未成熟卵子、凍結保存し出産成功・カナダチーム、誘発剤不要』という見出しも発見した。その記事によると、排卵誘発剤(ovulation-inducing agent)を使わずに卵子(egg;ovum)を取り出し、それを体外で成熟(maturation;maturity)させてから凍結保存し、その後に授精(insemination)させて子宮(womb;uterus)に戻す方法で赤ちゃんを出産(birth)させる事に、カナダの医療チームが世界で初めて成功したという内容だった。知らなかったが、排卵誘発剤というものは体に負担が大きくかかるらしい。

 私の場合、緊急入院時に卵子保存の説明が1回あったが、卵子保存のタイミングは女性の場合、化学療法が終わり、移植を受ける前の時期だと聞かされていた。その時に再度詳しい説明があると思っていたのだが、結局、先生からの卵子保存のちゃんとした説明は無く、チャンスを逸してしまった。。。というより、移植直前に、卵子保存に十分な退院期間も無かった事に加え、早く移植(transplantation)を、早く移植を、という感じに周りからせき立てられる雰囲気で、私が卵子保存を希望しているかどうかの再確認も先生達からはして貰えなく、強く申し出る事がはばかれ、涙を呑んだ。年齢的に微妙であったからかもしれないが、私もすぐに良い卵子得られなければ卵子採取に時間がかかると言う話をどこかのHPで見た様な気もしたので、移植を急いでいる様子の先生に言い出し難かった。

 カナダチームの今回の成果は、未成熟卵子からでも最終的に妊娠(pregnancy)出来る道を拓(ひら)いた。この方法でも正常な妊娠出産が可能と知っていれば、もう少し詳しく、もう一歩踏み込んで、卵子保存について考えていたかもしれない。詳しい方法が出ていなかったので良く分からないが、排卵誘発剤を使用しなくても良く、しかも未成熟卵子なら、どのタイミングでも採取出来る可能性は大きいので、例えばケモ(化学療法:chemotherapy)とケモの間の、短い外泊時でも採取が可能になるのではないかと思う(実際はどうなのかは不明なので、あくまでも私の推察なのだが)。病気が分かって、ケモなどで卵子が傷つく前に、男性の様に治療の初期に卵子保存も可能になるのではないかと、期待出来る成果だと解釈している。

  最近、骨髄移植(bone marrow transplantation;BMT)を受けた女性でも、妊娠・出産した人もいるらしい事を知ったが、決して皆に当て嵌まる事とは言えない。病気の治療法自体も早く進歩して欲しいと願うが、QOL(quality of life)の一環として、選択肢が増えるのは患者にとっても朗報ではないだろうか。

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