2007-05-24

2007-05 自己血保存について

 再発等の万が一に備えて、自己血保存(stem cells)は出来ないかを訊いてみた。以前の診察日に訊いてみた時、ダメだといわれ、時間の都合上その日はそれで終わったのだが、何故ダメなのか理解出来なかったので改めて訊いてみたのである。すると自己血での治療は移植前の人なら可能なのだが、私は骨髄移植(bone marrow transplantation;BMT)を受けてしまっており、自己血ではなくドナー(donor)の血になってしまっているので、無理なのだそうだ。今私の体の中に流れている血液はドナー由来のもので、再発した場合は、そのドナーの血液の中で生き残った白血病細胞(leukemia cell)が増えている事になるのだから、これを保存していても意味が無いらしい(治療には使えない)。

  再発の場合の治療法としてはDLI(ドナーリンパ球輸注療法:donor lymphocyte infusion)とか、他のソース(他の兄弟姉妹、骨髄バンク、或いは臍帯血(cord blood)バンクで適合者を探す)等で再移植するという方法が採られるという。現在の私の気持ちは、移植は臍帯血も含めもう二度と嫌で、DLIも断ると先生に伝えるが、先生は「そりゃ、誰でも二度も移植は嫌でしょう」と答えられた。そういう単純な意味だけではないのだが。。。この気持ちを説明するのは非常に難しいのでここで書くのは止めておく。

  移植前に、どこかのHPか何かで、骨髄移植は良く考えてから選択するかどうかを決めた方が良いと、自らも白血病(leukemia)の人が書いていたのを読んだ記憶がある。その時はそれがどういう事かよく分からなかった。私の場合は、治療コースの合間の外泊は一泊しか許可されず、堰きたてられる様に治療コースを次々とこなさなければならず、移植が私にはベストな方法ですと迫られ、その間に次々事件が起こった事もあり、よく考える余裕もなかった。本当は卵子(egg;ovum)保存の事についても説明をして欲しかった。実は直前に、例え5年生存率に対してリスク(risk)が高くなろうとも移植は絶対嫌やと断ろうとした時があったが、周りに説得されてあきらめた経緯があるが、この時はまだ、臍帯血なら移植を受けてもいいかもしれないと迷っていた。

 私は運良くHLA(骨髄の型:Human Leucocyte Antigen)の一致した次姉から骨髄移植を受け、目下ほぼ順調に経過している。そして万難を排して骨髄を提供してくれた姉には感謝している。それとは別に、どうしても心が疼くのである。これは移植前には想像もしていなかった、そして移植を受けた今の自分でしか感じる事の出来ない、自分でもどうしようもない複雑な心の動きである。 

0 件のコメント:

コメントを投稿