2009-04-02

2009年03月30日(月) 通院記録2 前回(3/09)の蛋白分画の結果等

 さて、今回も、前回(3/9)行なわれた蛋白分画(2回目)の結果について訊いてみた。

 前回(3/9)の蛋白分画(protein demarcation)の結果も、初回(2/16)とほぼ同じで、殆んど値は動いていなかったが、前回、自分の知識不足で質問しきれなかった内容等を色々訊いてみたのだ。
※2/16の蛋白分画結果のグラフとその詳細については『2009年03月09日(月) 通院記録 2/16の蛋白分画の結果について』を参照されたし。

 最初に、3/9の結果のグラフを印刷して貰ったが、ノッチ(写真グラフ内の黒三角印▼の所)の位置は、微妙に前回とずれている。早速その点について訊いてみると、先生も「そうですね~、(検査)機械が打ち出しているのだから、微妙に違うのかもしれませんが……」と。
※前回名前を忘れてしまっていた黒の三角印▼の所の事をノッチ(notch)と呼ぶそうだ。グラフでは一見なだらかな曲線に見えるのだが、この部分に角がある(曲線になっていない)のだという。このノッチのある所でモノクローナル的に多くの蛋白が作られている事を示すのだそうだ。
※という事は、私が訊きたかった質問のうちの一つ、検出されたM蛋白とはモノクローナル(monoclonal)なのかポリクローナル(polyclonal)なのかという点については(結局先生から直接訊くのを忘れてしまったが)、自分の場合、モノクローナルという事なのだと解釈してみた。だからどうなのだと言われると困るが、今後これが問題となる時に詳しく調べ様と思っているので、覚書のつもりで書いている。

 また、今回(3/9)の備考欄にも2/16に続き『β γ-グロブリン位にバンドが認められます』と書いてある点については、先生もどう理解したらよいか分からないそうだ。つまり、先生も、「βとγの両方にあるのだったらノッチ(▼マーク)が2か所あっても良さそうだが、グラフではγの位置()にしかノッチ(▼)が付いていないので、どういう事なのか?」と思ってられるそうだ。
※グラフでは⑤と書いてある山の部分がγの位置に相当する。同様に、①がアルブミン(albumin)、②がα1、③がα2、④がβに相当する山である。
※今日ネットで、M蛋白は「β~γ域の狭いバンド(M成分)として認められる」という一文を見つけた。また他のページでも「α2~γ分画付近にM蛋白と思われるシャープなバンドが観察され」る時は、免疫電気泳動法・免疫固定法等でM蛋白かどうかを同定する必要がある、という文も見つけた。これらの文章から、『M蛋白はα2~β~γ域でバンドとして見分ける事が出来る(確定するには免疫泳動法等の検査が必要)』と解釈出来そうだ。それならば、自分の検査結果にあるコメントは、『β~γ域にM蛋白と思われるバンドが観察される』という事なのかもしれない。

 私の分画結果について、先生も微妙と見ておられるのかどうかは知らないが、「気にしないでいい」という旨の事を言われつつ「ただ、今後もこの蛋白の検査は続け、しっかり様子をみていきましょう」という方針。この病院では、蛋白分画検査も、フェリチン(ferritin)の検査等と同様に、ひと月に行なわれる回数に制限がある様で、月に1回らしい。今日は3月に入って2回目の通院なので、この検査は入れていないが、来月の検査項目には追加されておられた。今後、月に一回はこの検査とのお付き合いが続く事になりそうだ。

 それにしても、白血病治療後、再発(recidivation)以外に違う血液の病気、例えば骨髄腫(myeloma)等に罹る事があるのだろうか? まあ、今こんな事を考えても仕方がないが、『何でもありだ』、という姿勢は続けておこうと思う。これは、今後再発以外の病気になる可能性もあるという、自分独自の心構えなのだが、ある意味、自己防衛手段だ。実際、骨髄移植(bone marrow transplantation;BMT)を受ける前処置の放射線(radiation)治療で、白内障(cataract)・骨粗鬆症(osteoporosis)の他、二次的発癌(cancer)等、色々リスク(risk)があると言われている。白血病(leukemia)だけでも十分なのに、これ以上違う病名を万が一にでも急に言われたら、精神的打撃が大きいと思う為、『何でもあり』と考え、疑問に思った点等を詳しく調べて、自分なりの安心を得ている所がある。

 本題に戻るが、検出されたM蛋白は、Ig-G由来かIg-AかIg-Mかを訊いてみると、その検査はまた別の検査(確か免疫電気泳動法immunoelectrophoresisと言っておられたと思う)で行っていないので、分からないとの事だった。

 軽い頭痛(頭の何処とはなく全体に軽く痛い感じ)が続いているとの私の話に対しては「一度CTスキャン(CT-scan;コンピュータ断層撮影)を受けてみた方がいいかも」と言われる。耳鼻咽喉科でめまい(vertigo;dizziness)の検査を受けた時に勧められたのと同じ検査だ(※『2009年02月16日(月) 通院記録 耳鼻咽喉科 めまいの検査について』参照。この時も断っている)。それで、KB先生にも、自分にはきっと隠れ脳梗塞(cerebral infarction)があると思うから、あんまり自分の脳を見たくないなぁ、等と軽く話してみると、先生は「脳腫瘍(brain tumor)の可能性もありますから」とさらりと言われる。『えぇ~?!』と、新しく出てきた言葉に内心またもビックリ(顔には出さないけどね)。素人の思い込みが危険と言われるのは、こういう事かも、と少し反省。

 先生は早速予約表をチェックして下さったが、6月迄満杯で、7月なら空いていた。但し、直前にキャンセルがあったのか、今週ならば、ぽつぽつと少しだけ空欄があった。だが、自分の本心としては、社会復帰へ向けてのリハビリ(rehabilitation)を開始したばかりで、自分の予想に反して、かなり体にこたえているのに、検査の為にまた予定外の通院をしなければならないのは、ちょっと辛い。。。私がすぐの検査をためらって、7月頃なら検査を受けてみてもいいと答えてみると、脳腫瘍を疑っての予約を3ヶ月も先にするのはちょっと変(つまり、出来るだけ早く受診すべきものらしい)、という事で、予約は取らず、これ(頭痛)も、しばらく様子を見る事となる。

 今迄先生に訊かなかった事の一つに、血液検査でリンパ球数の割合(基準値は30-40%)が、好中球数(Neutrophil)(基準値は46-62%)よりも多い傾向がずっと続いている件があった。ここしばらくはおとなしく下がり続けてきてくれ、久々に基準値内になっていた(39%)。先生はこれも気にされておられた様だが、私が「白血球数が基準値の範囲でも少ない方だから、絶対数で考えるとそれほど深刻に考えなくてもいいのでしょうかね?」と訊いてみた。ちなみに自分の場合、白血球数はだいたい4.0前後の事が多い。

 先生は、最近私のIg-G (免疫グロブリンG:immunoglobulin G)が増えた事の原因に、「リンパ球がIg (イムノグロブリン:immunoglobulin)を作っているので、それに連動してIg-Gが増えたのかもしない」と考えておられたらしいが、リンパ球の割合が下がってきて安心しているのだそうだ。そして、私が言ったリンパ球の絶対数の話しに関しては、確かにそういう点では大丈夫そうと考えてもいいかもしれないと答えられた。だが、Ig-G上昇がきっかけでこの蛋白分画検査を入れる事になり、今後も定期的に続けて様子を見る事になったのだから、、先生の私に対する説明(「気にしないで行こう」等)から受ける印象よりは、先生は実は慎重に経過を見ようとされておられるのかもしれない。
※リンパ球(lymphocyte)は白血球(WBC;white blood cell)の分類の一つなので、例えばリンパ球が50%だったとしたら、白血球のうち半分がリンパ球である、と考える。
※白血球数が3.0である人と9.0である人を例にとると、両者は共に基準値(2.8-9.0 [10の9乗/L])内である。この二人のリンパ球の割合が同じ50%だった場合を考えると、実際のリンパ球の数は違ってくる。計算すると、次の様になる。
・白血球数が3.0の人ならば、リンパ球の個数は3.0×0.50=1.5 [10の9乗/L]、
・白血球数が9.0の人ならば、リンパ球の個数は9.0×0.50=4.5 [10の9乗/L]となる。
つまり、個数に直してみると、同じ50%と言っても、実際体内にあるリンパ球数が随分と違ってくるのだ。当然、白血球数全体の数も違うのだが。。。
※自分の場合、白血球数が4.0前後である事を考えると、リンパ球の割合が高いと言っても、絶対数は非常に多いという訳ではないという考えで、そんなに深刻に考えなくてもいいのだろうかと訊いてみたのだ。これは確か、かなり以前に先生がその様な話をされていたからだ。

 更に、「現段階では、私の場合、M蛋白が出たのは、ベースに白血病罹病があるからと考えておいてもいいですかね?」と訊くと、先生は「それよりも、骨髄移植でM蛋白が出る事があるから……」と話された。この話は2/16の記事にも書いておいたが、先生の口からも同じ事を聞いた所を見ると、骨髄移植を受けた人にはままある事らしい。

 ところで、先生、私が入院して丸3年経った、と口にされる。「先週の金曜日で丸3年です。。。あの時はここで泣いてました。。。」と私。。。自分が白血病らしいと分かり、とにかく多発性脳梗塞で体の弱ってきている母をいきなり驚かさない為にはどう伝えたらいいかを悩み(ショックでまた小さい梗塞を起こすのではないかと心配していた)、長期入院が予測される為、今やっておける事を出来るだけ短時間に済ませ、病気の事を調べられるだけ調べた。そして、3年前の3月27日、応援に来て貰った長姉と共に病院へ向かっても尚、取り敢えず輸血と1週間位の検査入院後、本入院迄に少し時間がある筈だから、その間に済ませておける事柄は何か、等と気が張り詰めていた所へ、緊急入院、即治療開始で長期入院になると訊かされ、思っていたよりも病状が厳しいと知り、初めて涙が堪え切れずに後から後へと溢れ出たのを思い出す。

 不意に聞こえてきた「GVHD(移植片対宿主病;graft-versus-host disease)が出ているのでまだ再発をしていないのでしょうね」という先生の言葉に、そういう考え方もするんだ、と妙な感慨が浮かんだ。

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